アフター・ビットコイン: 仮想通貨とブロックチェーンの次なる覇者

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 813
感想 : 73
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103512813

作品紹介・あらすじ

ビットコインは「もう終わった」。ブロックチェーンは「これからが本番」。日銀出身の決済システムの第一人者が、未来の通貨として注目されるビットコインの崩壊を、その設計と運用の両面からいち早く予測。さらに仮想通貨の中核技術「ブロックチェーン」が、ゴールドマン・サックスや三菱東京UFJ銀行、そして各国の中央銀行を巻き込みながら、金融界に大革命を起こしつつある状況を鮮やかに描く。

感想・レビュー・書評

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  • ビットコインがブロックチェーン技術により取引されていることは周知の事実だが、ブロックチェーン技術自体が今後通貨や決済といったシーンで活用される可能性と実証実験の状況などを細かすぎるくらいに丁寧に記してくれている。
    280ページほどあるが、割と同じことを繰り返し丁寧に細かすぎるくらい細かく記載されているので、初めてブロックチェーンに触れる者としては十分に技術や応用シーンを理解・想起できる。

    色々と書いてあるが、結論としてはブロックチェーンを用いた中央銀行によりデジタル通貨の発行および証券取引は密接に関わることであり、今後世界的な動向が注目されるが、さまざまな制約(リプレイスメントコスト・ファイナリティの確保・ネティング機能・DVP決済など)により、考慮すべきことも多く即時のブロックチェーンによる置き換えは起こらないと見られるが、「未公開株式の取引」「議決権行使」「コーポレートアクション」などは、人手をかけた非効率な業務分野として、ブロックチェーンを用いた改善の取り組みがなされる可能性が高い。

    発行年が2017年のため、その後各国実証実験やブロックチェーン技術がどう発展したかについては調べてみる必要がある。

  • 2017年とかその辺の内容だけど、見てよかった勉強してよかった。筆者は金融機関、それも中央銀行目線で解説してくれてるのでネットの記事では絶対見られない。ビットコインというよりブロックチェーンに期待が高まることを言っているので、今まさにそんな風潮である。

    そして中央銀行による仮想通貨の発行。ちらっとニュースで聞いたことがあったが、ここまで白熱してたとは。情報は取りに行かないといけないとあらためて気づいたし、多角的に見ないとリスクも見落とすと思った。

    続編も読んでるけど、なかなか面白い。金融業界にも少し詳しくなれそう。

  • 巷で騒がれているビットコイン。胡散臭い印象だったが、理由としては国などの中央銀行が発行しておらず、相場も不安定で通貨としては使いにくいと言う事の様だ。使われているのも中国が大半で、上位1%の人が9割以上を所有。これでは汎用性も信頼性も低い。現状は投資家によって扱われており、それより運用するためのブロックチェーンが注目されている、と言う話。
    ただブロックチェーンを利用すると言っても金融のシーンは様々で、限定的な分散型台帳で送金などに向いている様だ。インターネットが現れた革命までには届かない様だ。

  • ■一橋大学所在情報(HERMES-catalogへのリンク)
    【書籍】
    https://opac.lib.hit-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/1001112596

  • 仮想通貨がどのように設計されているかがよくわかった。発行から1年経っているので、最新の状況をフォローしないと。デジタル通貨はどこまで実装されてるのか、興味でた。

  • 元日銀で専門的に研究していた著者のブロックチェーンに関する本。技術論に踏み込みすぎず、客観的にバランスよく書かれていてビットコインの仕組みやその限界が分かりやすい。

  • リップラーが書いた本. 暗号資産について誤った認識を持ってしまうから読まない方がいい.
    「ビットコインスタンダード」などちゃんとした本を読んだ後に読むことをお勧めする.いやそれロジックが全然成立してないじゃんと気づけるから.

  • 専門用語が多すぎて読解に苦しんだが、自分の解釈としては、ブロックチェーン(分散型台帳技術)は取引データをブロックのようにして管理するシステム。そこにはオープン型とクローズド型が存在し、ビットコインはその前者に当たる為に、不安定であり幸先が不安であるとの見方がされているようだ。

  • 仮想通貨で億万長者になった人は多い。たしかに夢がある。仮想通貨は投資に分類されることが多いが、実際は投機に近い。大事なのは、ビットコイン・イーサリアムといった仮想通貨ではなく、その通貨を支えるブロックチェーンと呼ばれる次世代テクノロジーだ。仮想通貨の基礎知識を身に着けるとともに、仮想通貨の危険性、社会へ及ぼす影響に言及し、今後ビットコインがどうなっていくかを論じている。仮想通貨に手を出そうとしている人に特におすすめだし、ビジネスをかじっている人は得られるものがあると思います。

  • 中島さんの本はわかりやすく読みやすい

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著者プロフィール

中島 真志(ナカジマ マサシ)
麗澤大学経済学部教授
1958年生まれ。日本銀行を経て、現在、麗澤大学経済学部教授。

「2023年 『金融読本(第32版)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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