- Amazon.co.jp ・本 (150ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103534099
作品紹介・あらすじ
春樹さんが中国で抱いた「虎の子」も松村君が石を投げられたメキシコの村もみんな本書にあります。読んで見る、見て読む。旅の写真帖。旅は道連れ、ふたり旅。村上春樹・松村映三「カンガルー脚」90年代の旅。
感想・レビュー・書評
-
読みやすくて、でも力は伝わってくるけど、美しい写真ではない気がする。タイトルの意味はなんだろうか。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
<閲覧スタッフより>
大手前大学 交流文化研究所主催 文芸講演会
村上春樹と『阪神間文化』の周辺-私がめぐりあった作家たち-
講師:ノンフィクション作家 小玉武 先生
文芸講演会記念 特集展示本
--------------------------------------
所在記号:915.6||ムハ||2
資料番号:10139446
-------------------------------------- -
同名のエッセイもあるらしいが、こっちは写真集。
写真は特に特別なものではなく、特に有名な観光地があるわけでもなく、
各国の風景や人間が掲載されてる。
旅っていうのは普通こういうもんだよなって感じが出ててイイ。
気構えることなく、自然に入っていけるところがいいところ。
村上春樹のコメントがそっと入ってることで、“春樹臭”みたいなものが全くないわけではなく、かと言って、自己主張がそれほど強くない案配で配置されてるのがいいのかもしれない。
ノモンハンでは、これはねじまき鳥クロニクルのあのシーンだ、ってところがあって、ちょっと面白かったりした。
まぁ、こういうところでもしっかり“村上春樹”というキャラが立つところが、売れる理由なのかな、とか思った。 -
写真もいいけど、さりげない村上春樹さんがとてもよい。
めっちゃめちゃ普通の人っぽくて好き -
辺境と言えば、引っ越しをきめてからのぼくの部屋だ。
泥棒でも入ったのかとおもうぐらい。
辺境。そういう意味じゃないか。 -
ハルハ河での一枚がとても印象的です。
それ泣いたもん。 -
「辺境・近境」の写真集です。「辺境・近境」と一緒に見ても良いし、あとで写真を見ても良いです。私は後から見ました。
-
春樹さんの旅行記の方が先に出ましたが、これは同行した松村さんの写真集です。あたしは別に写真の目利きではないけど、広角つか水平が印象的な、がっちりしたいい写真と思います。からす島の写真、塩水につかっちゃったライカのフィルムで撮ったというセピアの写真が気に入りました。写真というのは偉いもんですね。村上春樹さんというのはあたしにとって強力な「物語発生装置」であって、たとえドキュメンタリーであっても春樹さんのフィルターがかかって、奇妙な物語の分厚い一切れのようになってしまい(『アンダーグラウンド』に対しても、「ノンフィクションには向かない」という声がありましたが)、別に、あたしはその「物語発生装置」の生み出す効果を気に入っているからいいのだけど、エッセイや旅行記などでは、ついその「物語発生装置」の破綻を探してしまうようなところがあります。この写真集ではそのような屈折抜きに、直接その土地のざらっとした味わいに手が届いたという感じ。もういっぺん春樹さんのを読み直しながら写真集を見てみよう。