パン屋を襲う

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 1382
感想 : 200
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  • Amazon.co.jp ・本 (77ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103534297

作品紹介・あらすじ

「殺っちまおう」と相棒は言い、「もう一度襲うのよ」と妻は言った――。
空腹に耐えかねた「僕」と相棒が、包丁を忍ばせ商店街へと向かう「パン屋襲撃」。異常な飢餓感に突き動かされた「僕」と妻が、午前二時半の東京を彷徨う「パン屋再襲撃」。

村上春樹の初期作品として名高い二篇が、時を経て甦る! 改稿にともないタイトルを一新、ドイツ気鋭画家のイラストレーションと構成するアート・ブック。

感想・レビュー・書評

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  • 空腹に耐えかねてパン屋を襲うが、店主の不思議な申し出により失敗。
    数年後、また同様の飢餓感に襲われた主人公が今度は妻と共に襲撃する話。
    表紙のイラストから、勝手に海外が舞台かと思ってたら、まさかの日本。白昼夢のようなお話です

  • 読書習慣をつけようと思い、今まで読んだことのなかった村上春樹の作品を初めて読んだ。
    再びパン屋を襲う理由は最後までわからなかったが読みやすい作品ではあった。
    海底火山の比喩がいまいち理解できなかった。今の読解力不足が悲しい。また数年後読めばわかるようになるのだろうか。

  • パン屋を襲うと再びパン屋を襲うの2篇が収録されていて再びパン屋を襲うがとても面白い。

    パン屋を襲うでは
    悪の道を進むということが平和的解決に向かい、想像力が正しく動くようになったように思われた

    再びパン屋を襲うで
    それが大きな呪いになっているなんて。

    『正しい結果をもたらす正しくない選択、正しくない結果をもたらす正しい選択』

    悪事を働ききれなかったことが正しい選択だったとしても、呪いという正しくない結果になっている

    そしてそれが整然と解決される様子が爽快

    「このような不条理性を回避するには、我々は実際にはなにひとつとして選択してはいけないのだという立場をとる必要があるし、おおむね僕はそんな風に考えて暮らしている。」
    個人的にはこの考え方は魅力的だけれど完全には賛同しかねていて、常に選択はせざるを得なく、選択した根拠をうまく考える必要があると思う

    空腹は澄んだ海水からみる海底火山、睡魔はボートに寄る波。美しい比喩

    カット・メンシックさんのシュールレアリスティックな絵も良かった。

  • 多分二回目
    村上春樹だーって感じのお話
    挿絵がすごい合ってて好き

  • 空腹になったのでパン屋を襲うというシュールな短編。
    ユーモラスな語り口で、よく分からない展開ながら、何かやり残したことをやり遂げようとする夫婦。
    これが『ねじまき鳥クロニクル』に繋がるらしい。
    ワーグナー、呪い、海底火山など村上作品のダークサイドのイメージとドイツ人のカット・メンシックのイラストが合ってるかも。

  • まだ自分にははやかった。

  • 独特の世界観が私には合わなかった。理解できなかった。

  • 村上さんの小説は父が読んでて、何となく遠目に見てました。そして村上さん原作の映画もジトッとした所が苦手で。
    でも小説は読んだ事がなかったので、今回普段読まない系の本を読もうと短編から読みました。
    かなり読みやすかったです。食わず嫌いでした。

  • 真夜中のパンかビックマックは美味しいじゃろなw

    ってな事で、村上春樹の『パン屋を襲う』

    パン屋を襲う
    再びパン屋を襲う

    2編の超短編集。

    わしはハルキストよりサンキストが好き(笑)

    春樹がノーベル賞を受賞すると世の中が歪むから、大きな権力で阻止してるんじゃないかと勝手に思ってますw.

    「神もマルクスもジョン・レノン も、みんな死んだ」と書いてあったのはジョン・レノンが殺されたすぐ後にこれを書いたみたい。

    それよりカット・メンシックのイラストが最高にカッコええ♪

    2018年91冊目

  • 「パン屋を襲う」「再びパン屋を襲う」の2編。淡々と読む。挿絵がかなりシュールだが、ほぼマイページにあり読みやすくしている。マックでビックマック…4個は食べられないなぁ。村上春樹作品、短編は気軽に手に取りやすいかも。

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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