後宮小説

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著者 : 酒見賢一
  • 新潮社 (1989年12月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103751014

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後宮小説の感想・レビュー・書評

  • 第1回目のファンタジーノベル大賞受賞作ということで、以前から気になっていた作品です。

    歴史書を引きながら、後世の筆者(小説家なのか、はたまた学者なのか…?)が素乾国最後の後宮について綴っています。
    後に正妃となる銀河という少女を追いながらストーリーが進んでいくのですが、痛快なのはそのすべてがフィクションであること。
    歴史書やその著者についての説明がとても本物らしいため、だんだんとこの本の中にあったようなことがどこかの国の歴史の教科書に載っているような気持ちにさせられます。

    また、宮女になるための哲学と技を教える後宮教育についての描写もあるのですが、なんだか全然いやらしくないのは、筆者の淡々として、少々堅苦しいくらいの語り口のせいでしょう。
    その堅苦しさゆえに醸し出される独特のおかしみが癖になってしまいました。
    自由奔放な性格の銀河や、無口だけれど独自の哲学を持った少女・紅葉など、登場人物たちの魅力もあいまって、すっかり酒見さんの世界に引き込まれました。

    酒見作品のうち、全くのファンタジーというのは本作だけのようですが、他の作品も読んでみたいです。

  • でっちあげなのに、ありそうだなぁ、と思う話し。したり顔ですごい上手な嘘つかれてるみたい。

  • 僕は本というのは中身の情報だけあればいいという質なので、電子書籍より本の方がいいんだという情緒的な意見には基本的に与しない。

    ただ、そこにはいくつか例外が存在する。

    この本はその代表格といっていいもので、文庫版を既に持っていたにもかかわらず、神保町の古本屋で単行本を見つけ思わず買ってしまった、それくらい好きな作品だ。

    最初読み終えた当初は、中国に実在した王朝の話だろうと思っていたので、あとがきで作者の創作だと知ったときはぶったまげた。

    中国に対する無知のおかげで随分爽快な思いをさせていただいたわけだ。

    考えてみたら購入前から日本ファンタジーノベル大賞受賞作なのは知っていたのだから、歴史小説であるわけはないのだ。

    その上で自分の無知を棚に上げたいうなら、事実なのかフィクションなのかわからない綱渡りを読者にさせるような、こういう印象こそ、小説というものの面白さのかなり本質的な部分のような気がする。

    以前、五木寛之が報道ステーションにおけるインタビューで、自分の風呂嫌いについての話の中で遠藤周作にこんなことを言われたと話していた。

    遠藤周作「五木くん、うなぎは非常に生命力が強いだろ。でもね、あのヌルヌルを石鹸で洗い落とすとうなぎは死んじゃうんだよ。だから風呂には入らないほうがいい」

    この話を聞いて以来僕は、嘘か本当かわからない、でも面白いという感覚、これこそが文学なんじゃないかと思っている。

    そういう意味でこれは最高の文学だ。

  • 読書感想文、先生の推薦図書ということで読みました。最初の方は「え!こんな話!?」と色々と思春期の女子(自分で言いますが(笑))にとっては刺激的な部分もありましたが、全体通して主人公のありえないくらいのまっすぐさにみんなが動かされていく・・・っていうストーリーが好きです。

  • 残酷な軍師のテーゼ

  • 第一回日本ファンタジーノベル大賞を受賞した、中華ファンタジーです。
    もしかしたら本当にこの国は昔の中国にあったんじゃないかな? と思わせるような作品になっています。
    宦官とか、房中術とか、この作品で知った単語もたくさん(笑)。
    「雲のように風のように」というタイトルでアニメ化もされました(同賞は当初、受賞すると単発スペシャルアニメ化が慣例でしたが、不景気もあいまって、無くなってしまいましたね…)。
    何度も読み返し、カバーがボロボロになってしまいました。

  • 【図書館本】評価が良かったので閉架から引っ張り出してもらった。面白……いのか? 作中に引用があったり作者が顔を出す形式が苦手なので、この小説も苦手意識を持ってしまった。漢字は結構読み飛ばしてたし、内容があまり頭に入ってこなくて楽しめた気はしない。これが引用も作者も(い)ない文体なら(つまりストーリーだけだったら)もうちょっと楽しめたのかもしれない。ファンタジーノベル大賞受賞作。確かにファンタジーなんだけど、思ってたのと違う……。

  • アニメ「雲のように風のように」の原作。放送当時中学生の私、見た後おこづかいをはたいて本屋に行ったのは良い思い出。(痛い出費だった)そして中身のエロさに引いたのも良い思い出(爆)今読みなおすと「後宮」が舞台なんだからエロくて当たり前で、そして意外に「性」を哲学的に描いてるのでそんなにエロく感じなかった。あぁ、歳をとりましたね、自分。主人公・銀河が14歳、コリューンが17歳。国を背負うには若すぎた。そして国内が腐敗し切っていて立て直しが効かない状態まで追い込まれていたのが不運。紅葉・セシャーミン達のキャラがとても良かった。(タミューンのブラコンはドン引きだけど…。あれはいかんでしょ。)あと時代背景をよく作り込んでるな。と思う。普通に中国の実在した王朝だと勘違いしてしまうほど。(参考した書物として登場する名前も全部架空だもの。)

  • 固有名称がまず読めない。幻影達(イリューダ)とか。ファンタジーなのに、〇〇によると、とか〇〇地方では、みたいなもっともらしいいらない話が差し込まれ過ぎて、読むのが煩わしかった。合わなくて残念。

  • すごい作りこみ! 世界は作り物であるけど作者さんの半端ない知識が見え隠れしている。
    ただ……たんたんと設定を見せられているだけの気がして、私としてはあまりおもしろいとは思えなかった。
    どうでもいい夢の話を延々と聞かされているような冷めた気分で読んでしまった。後宮の閨指導に食いつきかかると、突然脇役の戦記になってしまうし。その記述がまた細かくてうんざり。
    それでも歴史解説書風に作られたこの作品は、すごい作品であることは万人が認めるだろう。
    設定ではなく物語を読みたかった私には合わなかったけれど。
    作りこみ度☆5
    満足度☆2
    で、間をとって総評は☆3で。

  • ずいぶん前に、おもしろいからと勧められていたのに、ずっと読んでいなかった本。その間にアニメになっていたとはびっくり。(見てません)
    中国の皇帝は後宮というハレムを作っていたが、そこでは房事の奥義を教える女大学があった。・・・というとなんだかいやらしい小説みたいだけど、そうでもない。銀河というのちの正室になる伝説の女性の物語。・・・なーんて、みんな作者の作り事。そこがまず面白い!まじめに歴史や蘊蓄を語られると、思わずふんふんと頷いてしまう。でも、ちょっと深入りしすぎて退屈したので★ひとつ減らしてしまった。
    銀河や江葉などほかのキャラクターもよくできていて、とんでもないアクションもあり、たしかにアニメ向きかもしれない。
    最後までだまされながら読むのが楽しい。

  • 哲学的だけど、面白くて分かりやすい。しかもそれぞれの主人公のキャラクターが個性的で、楽しく読むことができた。「墨攻」も面白いけど、強いていえばこちらの作品はより女性向きかも。

  • 同氏の「泣き虫弱虫諸葛孔明」を読んだ後だったので量としては物足りなかったです。

  • 彩雲国、十二国記が好きな人へのおススメ小説としてあちこち知恵袋で見たので、読み始めました。

    でも、これは形式としては歴史小説そのものだし、お話も、銀河は可愛くて好きだけど、イマイチ・・・

    上記の2つは、人間関係とか、そういうところが好きなのですが、こちらの話はあまり深くない気が。

    何より、なんか・・・
    品がない感じがして・・・

    ちょっと、引いてしまいました。

    大人になって読んだら、おもしろいかな?

  • 映画の「雲のように風のように」を観てから興味が沸きました。小説版の銀河は映画版の銀河よりも落ち着いていると思いました。物語の内容もだいぶ大人びている印象です。まるで本当にそこにあったかのような時代説明や語彙の解説は読んでいて本当に騙されそうになりました。綿密なバックボーンがこの物語を支えていると思います。

  •  第一回ファンタジーノベル大賞受賞作は、当時、選考委員が大絶賛していたことが忘れがたい。槐暦元年、素乾国の帝王・槐宗の後宮に入った、元気印の銀河ちゃんの物語だ。若干十三歳、ほとんど現代っ子に近い感覚の持ち主なので、その言動がとにかく理解しやすい。ストレートな物言いが小気味のよい銀河は、学生的なノリで正妃の座を獲得する。お妃候補の授業こそ最大の見どころ。
     やがて、後宮も戦乱の波にもまれ、銀河は後宮軍隊を組織して反乱軍に立ち向かうことになる。素乾国のあれこれは完全なでっち上げであるが、架空の国とは思えぬほど仔細詳しい綴られ方が驚嘆に値する。中国系の歴史モノにロマンを感じる気質の人がはまりこみそうな一品だ。
     後宮の小説と聞けば、女同士のどろどろ、ふと台所裏の生ゴミの匂いなど思い浮かべるところだが、銀河の健全さはそんなイメージをあっさりと払拭する。後宮は三食昼寝付のいいところ! と信じ進んだ無邪気な田舎娘の姿に、「色気より食い気」という言葉が浮かんだ。
     食欲が後宮で直接役に立つことはないが、実際のところ、女性に必要なのは、お色気よりもその種の気なのではないだろうか。まずは精神的なタフさだ。ダイエットで究極の柳腰を手に入れた美女は、もりもりご飯を食べちゃうお肌ぴかぴかの女の子に、多分かなわない。ひねくれることもなく、あれよあれよという間に妃となった銀河は、さっぱり系のシンデレラだ。
     若干ぎくしゃく。主人公の明るさのわりに、ピッチの悪い文体は気にかかるところだ。同じ話をするのでも、語り口いかんで随分印象がかわるもので、酒見調を生理的に受け付けられるかという問題はある。
     もっとくだらなく、半端じゃなく馬鹿馬鹿しく語っちゃう方が好みかな。この小説は軽さが魅力、だったらもっともっと軽くしてもいいかもしれない。しかし、巷の評判を裏切らず、話としては実によくできていると思う。

    レビュージャパン掲載分『色気より食い気、どろどろよりさっぱり』

  • お〜も〜し〜ろ〜〜!!!(笑)

    小学生?のときに見た映画「雲のように 風のように」がすんごい面白かった記憶があって
    でも1回しか見たことなくて
    そのうちまた見たいものだなぁ
    と思ってたら
    原作小説があるって最近知ったので読んでみた!
    ちょ〜面白いんだけど
    ぼんやりとアニメの絵が浮かぶからかな
    そういう効果ってあるので
    純粋に面白さのレベルはわからない
    けど面白い

    予想外にすごくエロかった

    まぁでもこの下世話(というか性的)な描写はタイトルからして仕方がないんだろうな〜

    そのエロ描写もあっけらかんとしてて面白かった

    また映画みたい

    江葉がいいなぁ
    かわいい

    銀河もかわいい

    コリューン(皇帝)もかわいい

    ああアニメみたいみたい
    みたいみたい

    エロ描写はともかく
    けっこう原作通りな映画だったような(覚えてないけど)
    というかこれを映画化したっていうのがちょっとすごい気がする

    ちなみに表紙や装丁が安野さんだった!いわれてみれば〜^^

  • 読み進めるにつれて、おもしろくなった

  • 「雲のように 風のように」の原作本

  • フィクションだと感じさせ無い読み応え!!

  • 久しぶりに再読。中国史を読むような・・・ファンタジーノベル大賞の第1回受賞作だったんですよね。納得。

  • 2010/04/30.

    史実に忠実に沿って進めていくという形式を取っていたのがすごく新鮮に感じた。
    銀河の天真爛漫さはすきです。後宮のひとりひとりは魅力的だったのに、彼女たちの交わりは余り描かれていない。
    人間ドラマではない。淡々と進んでいくこれは、本物の史実な訳だ。
    本物の史実を上回る可能性だってある。
    なぜならば、史実は結局のところ国家の陰謀に過ぎないから。

  • アニメ「雲のように風のように」を観て興味をもった本。

    日本ファンタジーノベル大賞最初の受賞作ということで宣伝も大きかったのを覚えてます。

  • すごいはなしだった。大奥みたいなどろどろしい部分はなかったけど。中国のはなしなんだよね。銀河かわゆかったー。しっかしグローバルだったなラスト。

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後宮小説の作品紹介

シンデレラ+三国志+金瓶梅+ラスト・エンペラーの面白さ、奇想小説の神技、天才作家の出現、と全選考委員が激賞した第1回日本ファンタジーノベル大賞受賞作。

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