葉桜の日

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103780014

感想・レビュー・書評

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  • わたしが鷺沢萠を大好きになったきっかけの本。やりきれないせつなさがこみあげます。喉が渇いた私にとって、渇きを潤す冷たい水みたいな本。10代のうちに読んでよかった。

  • 大学生のころに読んだ本でしたが、再読しました。
    群ようこさんのエッセイで鷺沢さんの話が出ていたので、本作を読み返したくなったのです。
    実家に残してあったと思ってましたが、探しても見つからなかったので、図書館で借りました。

    たぶん、本作は現在は絶版になっているかもしれませんが、色々と人生経験を経てから読んだほうが、心に染みると思われます。
    「葉桜の日」と「果実の舟を川に流して」の中編2作が収録されています。
    前に読んだときは、「果実の舟を川に流して」の方が良いと思いましたが、今回は「葉桜の日」のほうがいいなと思いました。
    これを当時大学生だった鷺沢さんが書いたということには、あらためて驚かされます。

    鷺沢さんのあのことは、当時ニュースを見て、とても驚いたことも思い出しました。

  • 夏の都会の、肌にまとわりつく湿度と、アスファルトからあがってくる熱気に、息苦しさを感じたことはないだろうか。

    いいようのない焦りや苛立ちを腹に抱えた少年や少女を書かせたら、鷺沢萠の右に出るものはいないと思う。懐かしい。というより、いまだに生々しく、あの息苦しさを感じる。

  • 木沼駿一郎氏より寄贈。

  • 「みんな同じさあ。みんな、自分が誰かなんて判っちゃいねえよ」

    靴の裏に感じるアスファルトが熱い。
    張りめぐらされた電線のむこうにある空が、だんだんに曖昧な色あいになってきた。

    (果実の船を川に流して.併録)

  • これを書いた作者が、当時大学生とは思えない。
    とても驚いたことを覚えています。

  • 2001/4/28読了

  • 高校1年の時
    理解できなかった1冊。
    いま、もう一度よんでみたぃ

  • やっぱり、あの年(当時大学生)でこんなに深みのある作品を書けるなんてすごいと思う。<BR><BR>
    どちらにせよ、人生に「もし」「たら」はない−<BR>
    「果実の船を川に流して」が切ない。

  • 誰か映画化してくれないかな。森山未来くんあたり主演で。

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著者プロフィール

鷺沢萠(1968.6.20-2004.4.11)
作家。上智大学外国語学部ロシア語科中退。1987年、「川べりの道」で文學界新人賞を当時最年少で受賞。92年「駆ける少年」で泉鏡花賞を受賞。他の著書に『少年たちの終わらない夜』『葉桜の日』『大統領のクリスマス・ツリー』『君はこの国を好きか』『過ぐる川、烟る橋』『さいはての二人』『ウェルカム・ホーム!』など。

「2018年 『帰れぬ人びと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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