猫と針

著者 :
  • 新潮社
3.04
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本棚登録 : 560
感想 : 95
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  • Amazon.co.jp ・本 (123ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103971092

作品紹介・あらすじ

友人の葬式の帰り、久々に学生時代の仲間が集まった。噂によれば、仲間たちはみな、何らかの個人的事情を抱えているらしい。一見なごやかな宴だが、それぞれが諸事情で少しずつ席を外す間、残った人間は様々に憶測を巡らし、不在の人物について語り合う。やがて漂う不穏な空気-。噂はどこまで本当なのか?そして、この集まりの本当の意図とは?恩田陸"初戯曲"ついに書籍化。閉鎖空間で展開する、心理サスペンス会話劇。創作の舞台裏を綴った長文エッセイ、「『猫と針』日記」も書き下ろしで収録。

感想・レビュー・書評

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  • 2008年作品
    舞台台本です。エピソードは恩田さんらしい。
    本とビールを取り上げたら、この人死んじゃう感じ。
    ノリも酒の勢いが強い。舞台をみたら、小説感が
    どこなのかわかるのかも。
    舞台がわかる人は独特な気がする。
    私は何度かみても違いが判らないので。

    でもストーリーは恩田ワールドです。閉じない。

  • 映画監督をしているかつてのクラスメイトからの撮影のお願いで集まった男女4人。
    衣装として喪服で集まったその日が、奇しくも同じクラスメイトの葬式の日となった。
    5人はその葬式帰りに撮影を行うが、果たしてこれは本当に映画撮影なのかーー。

    前後にある恩田さんによる、なぜ書くことになったのか、書いていた間、上演中の日記も相まって、おもしろかった!
    閉じられた世界で、限られた登場人物で、よくもこう話を膨らませられるもんだなあ。
    きっと演劇で観たら、脳内変換とは違ってまた印象が変わるんだろうな。

  • 本編よりも、巻末の作者のあとがきが面白かった(笑)

  • あまり臨場感がないというか、まぁ、舞台だと感覚が違うのかもしれないけど。
    一応、本を読んでる感が強いのでイマイチしっくりこなかった。内容もイマイチかな。

  • 2017/5/15読了

    所謂ト書き
    小説より脚本
    読ませる脚本で、小説とは当然違うものの実験的。
    謎と伏線部分は小説的でもあるなあと。
    (ト書きであることで、必要なものは演技でしょう)

  • 戯曲ってめちゃめちゃ読むの苦手なんですけど、ほぼほぼいつもの知的無駄話が続く恩田節炸裂でしてフッツーに読めたな・・・。
    やはり舞台で観るとひと味違うのかしらん・・・?
    やっぱ先生のミステリすきだな~~全員が疑心暗鬼ってか相手を信用してない・・・。

  • 戯曲。会話劇。サスペンス。
    恩田さんらしい、落ち着いた、どこか怖さのある雰囲気。
    はっきりしない結末も、作者らしいと言えば作者らしい。

  • 演劇集団キャラメルボックスのために、恩田陸さんが初めて書いた戯曲。
    お芝居の台本形式で書かれていて、おもしろかった。
    ただ、オチがないので、読後はぼやっとした感じが残った。

  •  初めて戯曲を読んだ。もちろんのことだけど会話とト書きだけしか書かれていないので、自分の脳内で登場人物が言葉をやり取りしながら動いていて、臨場感たっぷりではらはらした。楽しい!
     「人はその場にいない人の話をする」というのはよくあることだけど、この戯曲ではそのことが不穏な雰囲気をもたらしており、これは伏線か?この人とこの人の関係は?と、登場人物と同化して疑り深くなったり不気味に思ったりした。そして最後の最後の五人の台詞が意味深で不穏極まりなく、すーっと背筋に寒気が。好みだ。

  • 978-4-10-397109-2 123p 2008・2・20 ?

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著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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