晏子 中

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104004027

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  • 晏弱から息子の晏嬰へと代替わりする時代。晏嬰が喪に服している間に起きた斉と晋の戦争、斉での後継者争いが描かれている。晏嬰が行った古代に則る喪の服し方は、世情での評判となり、晋国ですら手出しをせずに避けて通っている。
    そして、彼がいよいよ表舞台に出てくる。君主を敬い、表裏なく、余計な駆け引きもせず、はっきりと物申す彼に、既に周りの者は冷や冷やしているが、彼はその生き方を貫く。

  • 上巻で一気に引き込まれ、中巻は途中しんどくなりつつ、晏嬰です!
    晏弱も周囲のものも、その体の小ささにがっかりしたとのことですが、まさに非凡。晏弱が亡くなった後、もはやだれもしない3年間の服喪。そして、極限に質素な生活。「徳」で治めていくのでしょうね・・・
    それにしても、壮公に、そんなずけずけものを言っていいのでしょうか、と不安になりつつ。

  • 晏弱が死に、晏嬰へ。 しかし、主人公の活躍が薄くなり通史風となってしまう。 上巻では妟弱中心だったのに。

  • 図書館で借りてきた。
    太子には真の自立がない。
    と、わかっている。父の威光を笠に着て、大臣の知恵にたより、自分で決断するということをしない。自立というものは、つねにあたえられる存在であるときめており、人にあたえるということをしない。そういう人間を下々ではなんといっているか、といえば、「卑怯者」と、いう。
    勇気とはおのれの正しさをつらぬいてゆく力をいう。

  • 知略に富んだ父・晏弱から、烈火の如き実直さを持った晏嬰へと世代は移る。どちらの才知も目を見張る。が、国家間や宮廷の内情はまだ落ち着かず、どう転ぶのかが気になるところ。

  • 上巻に感想を記載

  • 2008/7 再読

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著者プロフィール

宮城谷昌光
1945(昭和20)年、愛知県蒲郡市生れ。早稲田大学文学部卒業。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事し、創作を始める。91(平成3)年『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で直木賞を受賞。94年、『重耳』で芸術選奨文部大臣賞、2000年、第三回司馬遼太郎賞、01年『子産』で吉川英治文学賞、04年菊池寛賞を受賞。同年『宮城谷昌光全集』全21巻(文藝春秋)が完結した。他の著書に『奇貨居くべし』『三国志』『草原の風』『劉邦』『呉越春秋 湖底の城』など多数。

「2022年 『馬上の星 小説・馬援伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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