- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104098026
作品紹介・あらすじ
三島由紀夫邸を寸分違わずコピイした変奇な館の落成パーティが、四人の運命を手繰り寄せた。交通事故で性の悦びを閉ざされた美青年。絶望とうらはらに燃えさかる欲望のほむら。館で再会した男女のそれぞれの性、それぞれの愛、そして死の翳り。数年来追い求め続けたエクスタシーの究極の姿。二年の沈黙を破って読者を虜にする、小池文学の頂点。
感想・レビュー・書評
-
類子、阿佐緒、正己は中学校からの仲の良い友達。類子は大学の司書。高校が別々になりお互いに疎遠になる。
阿佐緒の結婚式で正己と再会。
正勝は高校の時の事故で不能になった。
肉体と精神的な愛との類子の気持ちの描写が惹き付けられた。
欲望と言えばドロドロしがちであるが、常に「美」が背景にあり、時にはなまめかしく、時には逃避的に描かれているが、決して嫌悪感はない。
絶望とうらはらに燃えさかる欲望。再会した男女のそれぞれの性、それぞれの愛、そして死の翳り。数年来追い求め続けたエクスタシーの究極の姿。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
中学の同級生だった正己、阿佐緒、類子。類子は偶然入った写真展でその写真を見つけた。それは阿佐緒が結婚して袴田の新邸披露のパーティの写真だった。そこには正己が移っていた。類子もそのパーティに出席していた。三人のそれぞれの愛と性。事故で不能になった正己に対する類子の想い。正己の袴田の妻になった阿佐緒への想いと類子への想い。阿佐緒の正己への想い。それぞれの想いが重なりながら物語が進む。
-
類子 正巳 阿佐緒、袴田。
キーワードの1つに「三島由紀夫」が出てくる
精神と肉体。正巳は悲しい人生を生きている
とても読み応えがあり ゆっくりじっくり読みたい -
いつかは読みたいと思っていた小池真理子さんの本で、2冊目くらいに読んだ本。前回は短編集でミステリーものだったので、こういう愛の問題を扱ったものは初めてだったけど、心と体は切り離して考えられるものではないし、面白かった。他の本も読んでみたい。
-
主人公、類子の欲望に対する他人には計り知れない想い、友人である阿佐緒の夫への欲望、阿佐緒を愛する正巳の欲望などが、激しくも漣のごとく静かに描かれていました。一気に読んでしまった。類子という人は孤独でいられるが故に欲するものに対して真剣に挑んでいくのではないかな?静かに暮す類子の19年間に思いが繋がっていくようでした。
-
文庫 £1.00
-
恋愛とは、何なのだろう。
この本の中には 本物の純愛があるのだけれども、それがエロい。
本当にエロいものって、純粋なのかもしれない。純度が高ければ高いほど、リアルであればあるほどに、生々しさや切なさが凄い。 -
買ってからどれくらい経ったでしょう・・・やっと読み終わりました。ただのエロ小説(失礼)かと思ったけど、ある愛のお話って感じで思った以上によかった!