天下城 (上)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 43
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104555024

作品紹介・あらすじ

武田軍に平穏な暮らしを奪われた市郎太は、軍師・三浦雪幹の弟子となった。彼は師とともに全国を遍歴するが、早くから、城造りの才能を発揮しはじめる。雪幹の遺志を受け継ぎ、軍師として身を立てようとした市郎太だったが、運命は彼を近江の石積み集団・穴太衆のもとに導いたのであった-。

感想・レビュー・書評

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  • 2022.2.10完了
    おもしろい。なんせ着眼点が石積職人。次巻も期待。

  • 下巻に続く

  • 戦国時代の石垣を積む職人を描いた時代小説。戦国ものは元々好きだし面白いのだけど、意外に石垣の積み方のノウハウに関して触れているところが少なく、なんか知らん間に主人公があれよあれよと出世していくのが物足りない。親方の息子のダメ職人が主人公の引き立て役として出てくるが、彼の仕事と何が違うのか、真面目とか実直ということ以外の石積みの技術の話がもっと知りたかった。

  • 2012.3.4(日)¥209。
    2012.4.28(土)。

  • 城を築く親方の目から見た織田信長や当時の世相。
    戦国ドラマが展開。

  • 穴太衆の石垣ファン必読。近代の戦争とは比べ物にならない厳しさと残酷さを生き抜き、志を追い求める姿に共感できる。

  • 城と言えば石垣に白亜の天守、そんなイメージを持つ人がほとんどであろうが、石垣と天守の組み合わせを持つ城は日本全国にあった城の中でもごく一部でしかない。
    日本にあった城と呼ばれる物のほとんどは石垣なんかない土と木でできたものである。

    石垣を持つ城は戦国時代の終盤になって大規模な土木工事をできるだけの労働者を集められる権力と財力をもつ大規模な大名の出現と、そして石積みの技術の発展があって可能になった。

    この小説はその時代の波に翻弄されながらも、石垣職人として数々の戦国大名の居城の石垣を積み、そして時の最高権力者織田信長の権威の象徴「安土城」の石垣を積む事になった戦国時代の一庶民を描いた小説です。

    戦国時代を扱った小説の大部分が大名や武将をあつかっていて、ごくまれに大名の姫が主人公になる程度で一般庶民が主人公になった物が少ない中で、庶民の生活や感じ方等が逆に新鮮に感じられました。

    城好きの方なら読んでみれば、各地の名城と言われる城を見た時の感じ方がまた違ってくるかも。

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著者プロフィール

1950年北海道生まれ。79年「鉄騎兵、跳んだ」でオール讀物新人賞を受賞しデビュー。90年『エトロフ発緊急電』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を、2002年『武揚伝』で新田次郎文学賞、10年『廃墟に乞う』で直木賞、16年に日本ミステリー文学大賞を受賞。他に『抵抗都市』『帝国の弔砲』など著書多数。

「2022年 『闇の聖域』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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