ロリヰタ。

著者 :
  • 新潮社
3.36
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本棚登録 : 1159
感想 : 153
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104660018

作品紹介・あらすじ

ゆるされぬ僕達の想いをつないでくれるのは携帯メールだけだった。スキャンダラスな純愛小説。表題作と「ハネ」、全2篇。

感想・レビュー・書評

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  • ファッション用語が多く、ロリータファッションにも疎かったので、想像が大変な部分がありましたが、知らなかった世界をのぞかせてもらった感覚です。
    ロリータとロリコンを混同されるとか、着ているだけで軽蔑的に見てくる人がいるとか、目立つ人や偏見を持たれやすい人共通の大変さがここにもあるのかと思いました。
    2篇とも軸は恋愛小説で、スキャンダラスな状況下の純愛がドラマチックでした。
    設定もさることながら、展開もインパクト大です。
    特に表題作の方は、2人の関係性が報じられたところで、状況が状況なだけに、周囲としては冷静な視点で反応するのはとても難しいだろうなと思います。
    この本はYouTubeチャンネルの「ほんタメ」で、MCのあかりさんが紹介されていたのを見て気になり読んでみたのですが、あかりさんのお好きな「恋愛×地獄」とはこのことか!と分かった気がします。ちょっとハマりそうです。

  • 純潔、ミシンに続き、野ばら氏3作品目。内容は異なれど、野ばら氏の「私」から「あなた」に語りかけているような文調は心地よかった。

  • ロリータも最近では大分認知されてはきたけれど、実際にそういう系統のお洋服を着ている人がいると目立つし好奇の目で見る人も多い。
    特に田舎では非常に目立つ。自分の友人にもロリータだけでなくゴスロリ、パンク系統の服も着る子がいるけれど、物珍しさのせいか盗撮されてしまうことも少なくないらしい。

    ファッションに限らず、流行から外れていたり、自分に理解できないものを受け入れられず批判してしまう人は多いし、マスコミもそういう風に報道する。
    自分とは異なる価値観をどう受け入れるか、はネットの普及で様々な価値観と触れ合うことが容易になった現在では非常に重要な問題であると思う。
    その為にもまずは自分自身を確立させるところから始めたい。

  • 一方はロリータファッション愛好の小説家、もう一方はロリータをしながら自作の羽を売る女子高生…が主役というまさにロリータづくしの二作品。

    『ロリヰタ』は作者がモデルの実話なのではと物議を醸した話。
    わたしは『ハネ』のほうが好きだったけど二作に共通しているのは『伝わらない、けれど突き通す』ということだと思う。
    誤解や偏見、手のひらを返す世間。理不尽な糾弾。
    言葉を違う意味でとられ、経緯や想いは無視される。
    作者自身が経験してきた想いが詰まった作品。

    人を間接的な情報だけで判断しないこと、誰にもそれぞれの想いが存在することを忘れないことが大切だと思った。

    突き通せるほど強い想いを持てるのはそれだけですごいことだと思う。

  • 「ほんため」あかりんおすすめ、見た直後入手しましたよ。
    ロリヰタ 嶽本野ばら 読了しました。
    久しぶりにミステリー以外のモノを読みました。

    好き嫌いあるって言ってたけど、私は好きです。
    とっても良いと思いました。

    泣きそうになった。

    村上春樹とかスカート男出てきた。
    これは、街とその不確かな壁 ではないですか!

    「ロリヰタ」の小説家の先生が、30年後に「不確かな壁」の館長になった。作品を超えたストーリーでした。

    ロリヰタ 嶽本野ばら 先だったか!うーん、村上春樹さんと、嶽本野ばらさんは、交友あるのか?
    そのあたり知らないくらい、

    初めまして、嶽本野ばらさん でした。

    今まで知らなかったことを、今は知ってる私よforever.

    thank you ❤️❤️❤️❤️



  • 好きすぎた。
    なんで君なんだろうってずっと疑問に思ってて私が読み飛ばしたり理解出来てないだけかなって思って戻ったりもしたけどそういうことなのね( ; ; )
    報われない恋愛好きよ…

  • 嶽本野ばら先生の「私」と「あなた」で紡がれていくお話は先生という人物像がハッキリしているからこそ映える限定的な美しさだけど、だからこそ読みやすくて愛しやすいお話だと感じた。
    落伍者や不適合者に向けられる悪意が伝わってきてとても切なく悲しいがそれらが悲劇のヒロインを照らし出すような暗闇でもあるのだなと感動した。

  • すごく懐かしい感じがした。ガラケーとかブランド名とか。

  • なかなか良かった
    お洒落な文だなと思う

  • 4/10.
    美意識と主人公たちの境遇には親近感を感じながら、おこがましいところや被害者意識があるとも感じました。

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著者プロフィール

文 嶽本 野ばら
京都府宇治市出身。作家。
1998 年エッセイ集『それいぬ̶ 正しい乙女になるために』(国書刊行会)を上梓。
2000 年『ミシン』(小学館)で小説家デビュー。
2003 年発表の『下妻物語』が翌年、中島哲也監督で映画化され世界的にヒット。
『エミリー』(集英社)『ロリヰタ。』(新潮社)は三島由紀夫賞候補作。
他の作品に『鱗姫』、『ハピネス』(共に小学館)、『十四歳の遠距離恋愛』(集英社)
『純潔』(新潮社)など。『吉屋信子乙女小説コレクション』(国書刊行会)の監修、
高橋真琴と共書絵本『うろこひめ』(主婦と生活社)を出版するなど少女小説、お姫様をテーマとした作品も多数。

「2021年 『お姫様と名建築』 で使われていた紹介文から引用しています。」

嶽本野ばらの作品

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