アンジェラの灰 新潮クレスト・ブックス

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  • Amazon.co.jp ・本 (574ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784105900038

感想・レビュー・書評

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  • どんな境遇であっても心が豊かで誇り高い精神を捨てずに生きてきた著者のユーモアセンスに溢れる物語はとても感動的でした。

  • アイルランド出身の著者の自伝的小説.もうこれ以上なく貧しく悲惨な少年フランシスのアイルランド,リムリックでの生活がユーモラスな筆致でつづられていく.映画にもなっている.

  • 時間かかってしまったけどとても面白かった。
    読んで良かった。

    20年くらい前かな。映画を見ました。
    湿っててというか濡れてて、ぼろぼろな家族の悲惨な物語だった印象です。

    本を見かけ、読んで見たら、映画のような暗いばかりの話ではなかった。

    悲惨は悲惨だけど、少年はどこまでも屈託無く、世界は滑稽で、希望すら感じさせるのでした。

    短い文が読みやすく、湿度を低くさせているのかな。

  • 主人公の父は北アイルランド出身のプロテスタントながら、IRAに加わっていた経歴を持つ。一家は大恐慌に見舞われている移住地アメリカを棄てアイルランドに戻るが、その経歴故に北アイルランドには帰れずに母の田舎へ身を寄せる。呑んだくれな父と、一家の生活のために奮闘する母。頑張りも虚しく主人公の兄弟達は次々と貧困と餓えの為に死んで逝く。主人公は長じてアメリカで成功し、母と残った弟を呼び寄せる。母が亡くなるとその遺灰を持ってアイルランドを訪れる。母の名前はアンジェラで、題名の由来。何度でも読みたい物語。

  • 著者の自伝小説。
    赤ん坊の時にアメリカからアイルランドへ、少年時代を極貧で過ごして、大人になって著者はアメリカにまた移民するとだけ言えばサクセスストーリーだけど、淡々と描かれているところがよかった。今度は是非、英語版で挑戦してみたい。

  • アイルランド南西部の町リムリックに暮らす、極貧のマコート一家の日々と少年記。散々な少年期なのにユーモア満載で面白く読めました。

著者プロフィール

1930年、アイルランド移民の長男としてニューヨークに生まれる。4歳の時アイルランド南西部の街、リムリックに移るが、父親が稼いだ金を全て酒に使うなど、一家は極貧の生活を送った。19歳で単身ニューヨークに渡り、さまざまな職業に就いた後、高校教師となる。30年ほどニューヨークのいくつかの高校で教鞭を取り、1987年に退職。1996年に刊行された、リムリックの幼少年時代の回想録『アンジェラの灰』は、ピューリッツァー賞、全米批評家協会賞などを受賞、ベストセラーとなり、アラン・パーカー監督により映画化もされた。続編に『アンジェラの祈り』(1999)がある。2009年没。

「2019年 『教師人生』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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