ホワイトアウト (新潮ミステリー倶楽部)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 47
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106027413

感想・レビュー・書評

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  • 圧倒的な状況描写力に感服。
    ダムの構造が複雑すぎて全てを頭の中で思い描きたい私にとっては何回も読まないと理解できない箇所もあった。

    一介のダム所員が自分の職業知識を生かしテロリストに立ち向かう中で雪と幾度も対峙し、過去の自分と向き合い乗り越える、そこに奇跡も偶然もほとんどなかったのでは?

    丁度夏にダムの近くに行くことがあり、その時に蓋道などというものも知ったため、少し身近に感じられて読む時に想像がしやすかった。

  • 水力発電所の構造を多少知っているので、内部の描写がすっと入ってきた。
    それにしても雪山での臨場感が凄い。
    こちらまで歯の根が合わなくなった。

  • 日本一のダム職員の話。ラストは痺れる。

  • 面白かった!
    冬の雪山に興味がある人なら面白く感じるはず

  • 織田裕二、 松嶋菜々子、佐藤浩市らが、主演した映画の原作です。

    まず、小説を映画化して原作を上回ることは無いのですが、
    うま~く小説を映像化していると思いました。

    まあ、原作者である真保裕一が脚本に関わっているので、
    当然と言えば当然ですが。

    さて、今回は映画ではなく小説なので、そちらで話を進めます。

    舞台は、雪深い山奥に建設され日本最大級のダム。
    ここにとあるテロ集団が押し寄せ占拠してしまう・・・。

    唯一、逃げ延びたダム運転員の主人公は、怯えながらも
    テロリストに対抗していく・・・。

    日本には徴兵制度などは無く、本物の銃を撃ったことが無い人が
    ほとんどで、銃の扱い方すら知らないという方がほとんどという国。
    (平和で安全という証左ですかね。)

    そんな中、この運転員は銃を手にしてテロリストに向かっていく・・・。
    ってそんなこと出来るんですかね?

    って思っちゃいました。

    抵抗すれば、自分に向かって弾丸が雨のように飛んでくる状況で、
    撃てるものなのかな?

    とも思いました。

    そんな風に思ってしまうと、小説は成立しなくなっちゃうんですけどね。
    (まあ、物語ですから。)

    とは言え、壮大なエンターテイメント小説として十分に楽しめます。

  • 日本版『ダイ・ハード』。
    面白く読んだ。

  • テロがダムを乗っ取り50億円を要求。雪山で死なせてしまった親友の婚約者とダムで働く同僚を助けるために不屈の精神力と体力でテロに立ち向かう男。どんなに苦しく厳しい状況でも自分に鞭をうち困難に向かって行く。過去の出来事で自分の甘さが結果的に親友を死なせてしまったことを償うために。

  • 一般人ひとりが複数のテロリスト相手にこれだけの大立ち回りが出来るのかなぁ?というモヤモヤを持ちつつも、素直に面白がって読めました。
    テロリスト、雪山、スノーモービル、犯罪首謀者の裏切りと
    まんま「ダイハード2」なんですが、ダイハード的な面白さに、
    主人公が持つ「自分が助けられなかった亡き友への想い」という抒情的な面が加味されて、
    日本人が好みそうなドラマティックな展開だったと思います。

著者プロフィール

真保裕一(しんぽ・ゆういち)
1961年東京都生まれ。91年に『連鎖』で江戸川乱歩賞を受賞。96年に『ホワイトアウト』で吉川英治文学新人賞、97年に『奪取』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞長編部門、2006年『灰色の北壁』で新田次郎賞を受賞。他の書著に『アマルフィ』『天使の報酬』『アンダルシア』の「外交官シリーズ」や『デパートへ行こう!』『ローカル線で行こう!』『遊園地に行こう!』『オリンピックへ行こう!』の「行こう!シリーズ」、『ダーク・ブルー』『シークレット・エクスプレス』『真・慶安太平記』などがある。


「2022年 『暗闇のアリア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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