逆立ち日本論 (新潮選書)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 501
感想 : 49
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  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106035784

感想・レビュー・書評

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  •  養老先生の話しって、きっとおもしろいんだろうけど、
    難しいなあって思ってました。

     この本では、内田先生との対談でお二人の相乗効果が
    どかんときた、そんな感じがします。

     ものの考え方について、こんな会話ができるような
    大人に、おじさんになりたいなと思わせます。

  • 養老氏だけでもワカワカンナイことばかり言っているのに、内田氏が加わり、さらにワケワカンナさが増したような、でもそれでいてハッとさせられるような発言がちりばめられている、不思議な本です。

    前半のユダヤ人論に始まり、徐々に時事ネタへ。
    「ユダヤ人とは誰か」なんて、今まで考えてもみませんでした。恥ずかしながら、この本がなければ僕はここまでユダヤ人について考えなかったかもしれません。
    僕らが何気なく「ユダヤ人」と言っている時、果たして「ユダヤ人とは何か」をどこまで知った上で言っているのか。そう考えると、当たり前のように世の中にある「ユダヤ人像」というのはことごとく崩壊していくのではないでしょうか。
    文中にもありますが、「ユダヤ人とは何か」だけではなく、「ユダヤ人とは何ではないのか」という視点で考えていくことも、この問題を考える上で非常に有効なのではないかと思います。

    後半は、いつも養老氏がとりあげるトピック(個性や全共闘など)に内田氏が加わった感じです。基本的には養老氏がいつも通り好き勝手に喋ってますが、内田氏もその都度、的確な意見を挟みこんでいます。

    「内田:「みんな英語ができるから私も英語ができないと」とか「みんなが家を建てるから私も建てないと」って、やればやるほど自分がいなくてもよくなることにどうしてみんな努力するんでしょうね。自分と同じことをしている人の数が増えるだけ、単純計算でその人の固有性が減じてゆくのに。」(p171)

  • 読むたびに騙され気になってしまう養老先生と最近、本を読み始めた内田先生の対談は、やはり騙されて終わりました。しかし、この爽やかな読後感はなんなのでしょう?いきなりのおばさんロジックの話は目からウロコでした。

  • 「思考がひっくり返る」のうたい文句の前に、理解できない部分も多かった。「公正・中立・客観的な放送なんてありえない」の意見には激しく同意!

    話が微妙にずれている部分もあるように感じたけれど、そこから自分の論の軌道に相手を乗せてしまう考え方と話術はやっぱりほれぼれ。一見とてつもなく知識が深いとも思えるし、広いように見えて狭いとも思う。たくさん吸収してたくさん吐き出せる人になりたい。

    (20130219)

  • そういう考え方があるのか、そこまで考えるのかとなるほどと思えることばかり。
    でも鵜呑みにしないでそこから自分で考えなくては。

著者プロフィール

養老 孟司(ようろう・たけし):1937年神奈川県鎌倉市生まれ。東京大学名誉教授。医学博士(解剖学)。『からだの見方』でサントリー学芸賞受賞。『バカの壁』(新潮社)で毎日出版文化賞特別賞受賞。同書は450万部を超えるベストセラー。対談、共著、講演録を含め、著書は200冊近い。近著に『養老先生、病院へ行く』『養老先生、再び病院へ行く』(中川恵一共著、エクスナレッジ)『〈自分〉を知りたい君たちへ 読書の壁』(毎日新聞出版)、『ものがわかるということ』(祥伝社)など。

「2023年 『ヒトの幸福とはなにか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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