「十五少年漂流記」への旅 (新潮選書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106036040

感想・レビュー・書評

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  • 旅作家“椎名誠”の原点になったという本書の秘密の探検書。ヴェルヌの「十五少年漂流記」は大人になって読んでも、わくわくする。それにつけても、小説の舞台になった島が、もしかしたら、マゼラン海峡のハノーバー島ではなくニュージーランドの東に点在するチャタム諸島ではないか? との疑問で動き回れる著者がなんとも羨ましい。

  •  季刊『考える人』という本(わたしは知らないです)の2005年秋号から2007年秋号に連載された「黄金の十五人と謎の島」を加筆修正改題しての上梓。この たなぞう感想 を書いているいまどきは、たぶんこれがシーナの最新刊だと思う。 シーナがあちこちのエッセイにいつも書いている 「おれは『十五少年漂流記』が一番すきだ!」ということを主体に、思いっ切り書きたいだけ2年かけて書いている本。 シーナの本は好き嫌いがあって面白いというひとと、バカらしい とか 意味のない悪ふざけだ とか言う人に大別される。わたしは前者なので後者の人の意見はあまり聞かないが、ときどきそうかもなぁ、と思うときがある。でもこの本は少なくとも意味の無い悪ふざけではない、と確信できる。 それでも、この本自体は割とどーでも良いけれど 『十五少年漂流記』は出来ればうちの息子(9歳)に「読んでみろよ」と買い与えたくなってしまった。今ならまだ間に合う かも知れない。 ところで話はかわるのですが、40年くらい昔の話です。 四国三郎と呼ばれる川がある。阿波の国徳島県西部を流れる吉野川だ。わたしはこの吉野川沿いの町で生まれ育った。 逸話が有る。みなさん「鮎の友釣り」というのはご存知だと思いますが、昔の吉野川ではこの友釣りのおとりにする鮎が、一匹釣れた鮎をイケスに入れている最中になんと 鰻:うなぎ に食われてしまう、という事がしばしばあったそうだ。 ハナカンというものでテグス糸に繋がれて自由のきかないおとり鮎を狙って、うなぎが襲ってくるのであった。そのくらい天然のうなぎが吉野川のそこいらじゅうにたくさん居た、というとても貴重な逸話です。 子供の頃に近所に住んでいた川漁師のおじいさんから聞いた話でした。いつまでも記憶に残っています。

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著者プロフィール

1944年生まれ。作家。1988年「犬の系譜」で吉川英治文学新人賞、1990年「アド・バード」で日本SF大賞を受賞。著書に「ごんごんと風にころがる雲をみた。」「新宿遊牧民」「屋上の黄色いテント」「わしらは怪しい雑魚釣り隊」シリーズ、「そらをみてますないてます」「国境越え」など多数。また写真集に「ONCE UPON A TIME」、映画監督作品に「白い馬」などがある。

「2012年 『水の上で火が踊る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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