- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106101878
感想・レビュー・書評
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ジャーナリストである筆者が、中東からヨーロッパ、東南アジアなど、様々な戦場で食べた食べ物の記憶。日本ではあまり知られていない国の話も出てきて、少し、世界を知ることができた気がした。
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ジャパンプレスの佐藤和孝さんによる戦場ルポルタージュ。
どんな過酷な状況でも腹は減る。そこには食事風景があって、その国の文化が存在する。食事という一つの観点からの「戦争」とは、今まで読んだルポルタージュよりも斬新だったと思う。 -
[ 内容 ]
死と隣りあわせで人は何を食べるのか?
戦場からの中継でお馴染みのジャーナリストが食べることに拘り、世界の紛争地に生きる人たちの実態を迫真レポートする。
雪山行軍中のアフガン・ゲリラとかじったナンの味、食料がないながらも「食う」ことに貪欲なサラエボの市民たちの姿、闇のなか手づかみで味わうアチェのココナッツカレー、そしてイラクでは日本人の死に間近に接し改めて「生きる」ことについて考える…。
[ 目次 ]
第1章 アフガニスタン―戦場でも、人はメシを食う
第2章 サラエボ―“この世の終末”の街で
第3章 アルバニア―世界で最も孤立した国
第4章 チェチェン―束の間の戦火の休息
第5章 アチェ―東南アジアの地雷原
第6章 イラク―死と隣り合わせの食卓
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
タイトルにある食事よりも、筆者の戦場レポートが主でした。
個人的にはその状況下での食事のあり方とか、食糧調達などもう少し詳しく知りたいとは思いましたが。
戦場ジャーナリストが伝える戦時下の状況は、当時ニュースで見ていた映像を更にリアルに感じさせてくれます。
記憶に新しいイラク戦争も、当時はやはりテレビの中のこと、としか受け取れていなかったのかもしれません。
実際にその場にいた方の話を今読んで、胸が締め付けられるような思いがします。(2010年6月19日読了) -
世界中の紛争地を取材してまわる著者が、その国々であったことと共にその国の料理を紹介していく話でした。
読んでいてイスラームがメジャーな宗教となっている国の料理はとても美味しそうでしたね。
羊のお肉と香辛料を使った料理はよだれが止まらなかった。 -
食べることの喜びは、平和の証でもあるのだと思う。戦場であれば、それは一時のことかもしれないが、食事を囲む人は基本的に笑顔だ。そして、大切なことは美味しいものを食べることよりも、美味しく食べることであると思う。
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極限的状況の中で、食べることと食卓を描く。
どんななかでも食卓はあり、食べされているのであるが、十分に味われているのは、平和や安息が保たれてこそである。
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戦争の中のどんな状況下においても、やっぱり人はご飯を食べる。当たり前のことだけれど、テレビやなんかで戦争の様子をみていると、そういうことには想像が及ばない。
でもきっと、そこにある人間の欲求や生活を考えながら、事実を見ていかないといけないのだと思う。