- Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106103155
作品紹介・あらすじ
信じる者は救われぬ。スピリチュアリティ(神霊・心霊)を騙れば簡単に金儲けはできる。ほんの少しだけ「不安」を煽り、安易な「癒し」を差し出せば判断能力は歪められ、人は喜んで搾取され続けるのだ。その危険性について現代人はあまりに無防備である。神世界、統一教会、テレビ霊能者から仏教、神道、キリスト教など既存の宗教まで、霊と金、宗教と経済の関係を対応させながら現代社会を鋭く読み解く意欲作。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
参考図書になったので読んだ。
ところどころ表現がコミカルなのが面白かった。
先生、こんな過激なこと書いて大丈夫なんだろうか。。 -
アマプラで公開されている「カルト集団と過激な信仰」も参考になります。
https://www.amazon.co.jp/FLDS/dp/B08FBHDD37/ref=sr_1_1?adgrpid=118887016723&hvadid=626721726224&hvdev=c&hvqmt=e&hvtargid=kwd-942862301427&hydadcr=24942_13623084&jp-ad-ap=0&keywords=%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%88%E9%9B%86%E5%9B%A3%E3%81%A8%E9%81%8E%E6%BF%80%E3%81%AA%E4%BF%A1%E4%BB%B0&qid=1680250445&sr=8-1 -
「このままでは絶対不幸になる」「先祖供養や開運のため」…。不安をかきたてる言葉で現代人を惑わし、金を搾り取る、霊感商法などの「スピリチュアル・ビジネス」。なぜこうした商法が栄え、人は騙されるのか? 統一教会、テレビ霊能者から仏教、キリスト教など既存の宗教まで。霊と金、宗教と経済の関係を対応させながら現代社会を鋭く読み解く。
1 章 取引するカミサマ
2 章 統一教会と霊感商法
3 章 宗教と金の関係
4 章 癒しのバザール
5 章 スピリチュアリティ・ブームに潜む罠 -
2022年11月号
-
スピリチュアリティ頼みにならない生活が可能な社会にしていくためには何が必要か…。
一かゼロかの分かりやすい話を好む性向にある。確かにそうだよなぁ。
スピリチュアル・ビジネス、彼らが売っているのは「不安」そのもの、か。
人は現状がある程度満足できるものであれば確実なことを好む。 -
フリーランスであった11年の間、特に後半スピリチュアルにはまって数十万を使った。明らかに怪しいコンサルにも大金を使った。4年前にそこから抜けられたのは、新興宗教が使う洗脳やマインドコントロールの原理を学んだからだった。
この本は、マインドコントロールについて新たな知見を得たく読んでみた。
●スピリチュアルに巻き込まれる四つの脆弱性
①社会経済的な脆弱性
②アイデンティティの脆弱性
③関係性の脆弱性
④知性の脆弱性
・不足のない学歴と安定した職業の持ち主は癒しを必要としない。家族や仲間のいる人、思考力と判断力に優れた人も、癒しは必要としない。
●p238
宗教団体別のリスク認知(金を出し続けることにどれほど意味があるか?という疑問にどう対応するか)とリスク処理(不安に対してどのような態度を醸成するか)一覧
♯私のスピリチュアル経験は、ここでお金を出しても強く願えばお金はまた入ってくるのだから、というロジックであった
♯コンサルに数百万払ったのも、これは投資であり、あとで返ってくるのだと考えた。
♯子どもや大事な友だちを、孤独にしないこと。いつでも助けたり助けられたりする関係を作ること。
-
霊感商法(スピリチュアル・ビジネス)を題材にした新書。霊感商法は新宗教、カルト教などと重なる部分はあるものの明確に区別される。あくまで「ビジネス」としてのスピリチュアル、というわけだ。
そういった霊感商法がいかにしてビジネス的に成立しているのか、そのシステムについて著者の体験と経験者との対談を通じて語られる。
またそこから「顧客」の心理についてリスク認知、認知心理学的な見地からあぶり出す。
「要するに、スピリチュアル・ビジネスの商法というのは、スピリチュアルな商品やサービスそのものの効用によって顧客を満足させるのではなく、顧客となった人々のリスク認知を操作して特異な問題解決の利得を得るためには損失をも厭わない心境にさせたうえで、様々な商品の購入を勧める特異な方法なのである。」(pp.237-238)
ははあ。一面的な説明だがそれなりに説得力があるような気はする。