フジテレビはなぜ凋落したのか (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106106613

作品紹介・あらすじ

嗚呼、お台場や兵どもが夢の跡――。視聴率の暴落、開局以来初の営業赤字、世論の反発……かつての“王者”に何が起きたのか。元プロデューサーが、その原因を徹底分析。巨大メディア企業の栄枯盛衰を描く。

感想・レビュー・書評

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  • 70年代生まれ、ひょうきん、ごっつ、カノッサ、三谷育ち。フジの黄金期と、自身の青春期がダブる世代にとって、今のフジの停滞ぶりはつらい。かといって、日テレが良いとは全く思わないけど。いいともフィナーレとともにフジは一回終わった、著者の意見に同意。ファンとしては王者復活を期待してる。天才Pがいればよいのだが。。

  • へぇ~。韓流のドラマを流しすぎというのが、私の印象でしたが、そうではなかったのですね。ビックリ。TV局の世界。これも教養。

  • 最近面白くないなと思ってたが、そんなひどくなってたのか。
    ただ、最後に堕ちた以降のページ数が少なくって、なぜ凋落したかと言うより、なぜ天下を取ったのかと言う感じか。
    おっしゃる通りに、著者の肌感覚での私見ではあろうが、故に生々しい。

  • 元フジテレビ社員による、フジテレビが凋落した原因を探る一冊。

    『フジテレビ凋落の全内幕』が様々な角度から分析してるのに対し、これはあくまで元インサイダーの立場からの分析。
    なので、日枝会長の独裁などにはあまり触れておらず、あまり厳しい追及はないものの、インサイダーしか知りえない情報が盛り込まれており、面白かった。

  • 著者は昔のフジテレビが好きだったんだなって感じた。

  • フジは正直見ていて面白くない。いつまでこんなことを続けるのだろうと思いつつも、変えられないだろうなという思いは常にある。

  • フジテレビの話として読むのか、自分ごととして読むのかで評価が分かれる気がします。
    自分の場合は、自分ごととして読みましたし、まるで自分の会社のことを言われているようで、いろいろと気づきがありました。

    ちなみに、自分の場合は、今はあまりテレビを見ないので、ここ10年、下手をしたらここ20年ぐらい、各テレビ局に対するイメージがほとんど変わっていないのですが、この本を読んでみると、確かに納得できる部分が多々ありました。

    やはり、組織は、組織の維持のためには、適切な変化を遂げないといけないですね。
    改めてそのことを認識しました。

  • 人気があるものは、いつか落ちる時が来る。これは、何にでも言える事かと思われますが、その栄光と凋落が纏められた一冊。昔のフジテレビは確かに人気があったかと覚えています。現在はどの程度のものか分かりませんが(テレビを見なくなった為)当時の制作者も入れ替わりがあり、同じスタイルを維持しても時代に合わなくなるの事も必然。巨大企業はどのようにして変わり果てたのか?視聴者側からみた、知りえない内部事情がどのようにして動いて居たのか?そのあたりも読んでみて知りえる所だけでも、読んで損はない印象。

  •  開局56年目を迎えるフジテレビは今、視聴率低迷、経常利益赤字という危機に瀕し、かつての勢いをまったく失ってしまっている。

    ・1959年 開局
    ・1970年代 暗黒の時代(制作分離)
    ・1980年代 80年改革、横澤プロデューサーが仕掛けたお笑いブーム、
    ・1981年 楽しくなければテレビじゃない
    ・1982年 年間三冠王達成、以来12年間トップの座に君臨する。
    ・1984年 鹿内春雄副社長による「フジテレビ村」村おこし、フジサンケイグループ強化 (映画「南極物語」、夢工場) 大幅人事異動、大部屋主義
    ・1985年 フジサンケイグループシンボルマーク決定
    ・1988年 鹿内春雄氏死去
    ・1992年 鹿内宏明議長、動議により解任
    ・1994年 日テレに首位の座を奪われる。
    ・1997年 お台場へ社屋移転、株式上場
    ・2003年 お台場冒険王スタート
    ・2004年 年間三冠王11年ぶりに日テレから奪還
    ・2005年 ライブドアTOB騒動
    ・2007年 あるある大事典やらせ問題
    ・2008年 持株会社FMHに移行
    ・2010年 再びトップの座をあけ渡す。
    ・2011年 韓流デモ

    あのキラキラ輝いていた80年代90年代のことを考えると、今の凋落ぶりがあまりにも悲しい。2016年現在、視聴率はなんと4位にまで落ちぶれているのだ。

    その原因として筆者は次のことを挙げている。
    ・あるあるを始め、不祥事が次々と起こり、コンプライアンス重視により、上司が現場に積極的にコミットするようになった。
    ・一流企業の一流社員となり、入ってくる新入社員も扱いやすい優等生タイプが増えた。 
    ・リーマンショック以降、激落ちした営業収入がなかなかあがらず大幅コストダウン。
    ・「楽しくなければ」の呪縛から抜けられず、視聴率を取ろうと昔のヒット作を持ってこようとする。
    ・上司と部下の関係がぎくしゃくしている。

     復活への道は「社風」を変えることだと筆者は結んでいる。鹿内春雄さんのようなカリスマが現れて、新しい風を吹き込んでくれないものか。   


    がんばれ、フジテレビ!
    もう一度、あの能天気なお祭り騒ぎを見せてくれ!

  • 視聴者としてはもちろん、テレビ広告の仕事をしているので、本書に記されているフジテレビの変化については、よく理解できる。凋落の分析というよりも、筆者がフジテレビにいて当時感じていたことを、50年史を引用しながら、吐露しているようにも見えるが、まさに、現場の実感というものが伝わってくる。

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