- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106107092
作品紹介・あらすじ
これは「民主主義の自爆」である。エリートとインテリを敵視する「思想」が、なぜ世界を席巻するに至ったのか。橋下徹氏と対決した経験も持つ社会学者が、起源にまでさかのぼって本質をえぐり出す。
感想・レビュー・書評
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https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/685467 -
日本維新の会批判の書。この度の衆院選の躍進について考えるヒントにはなるかもしれないが、著者の偏見も感じられるので、その辺は割り引いて読む必要はある。マジメに書けばそれなりの作品にはなったのではないかとも思えるが、新書だからこういう作りにしたのかもしれない。ただし「ポピュリズム」を敵視して、扇情的な文章を書くのもまたある種の「ポピュリズム」ではないのかと思えてしまう部分も無きにしも非ず。
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最後に橋下徹に対する不満をぶちまけるために書いた本なのかも。。と思うくらい感情的な部分もあったが、ポピュリズムが何なのか、何が問題なのかについては何となく学べる。ただ、議論の構成が論理的じゃないため、流れがわかりづらかった。
米国でエリートがトランプを批判してもトランプを利するだけになっていることからわかるように、ポピュリストに煽動される人々に語りかけるには、その言語を考えなきゃいけないと思う。民衆と会話ができないマルクス主義者にはなってはいけないと、やはりどこかしら「上から目線」な本書を読んで改めて思った。 -
丁寧なお人柄が作品通して伝わって来ます。
フェイクニュースによって作られている部分を我々はきちんと理解しなければ行けません。
正直頭にきます。なんでまたマスメディアの連中は誘導的な
表現を使ってわざわざ捏造してるんでしょうね。
当たり前の事実をそのまま・・・というのが無理なんでしょうが。
5w1hはっきりしろと彼等自身で胸を張っておりますけれど
ちょっとこういう「恥知らず」としか言いようがない真似は自分ではちょっと恥ずいと思うのですが。
実は知り合いにおります。経歴詐称どころではない御仁を。
いつの間にか自称「ジャーナリスト」ですよ。
大学不法入学(すでに裏口入学ですらないのですよ)平然とこなしております。これはほんの手始めの実に可愛いものだと思い知リマして。
というか気がついて寧ろ怖くなりましたよ。この御仁もはや何でも
アリではないかと。疑惑のデパートどころか真っ黒クロスケ
ではありませんかと。近頃こういう自称が如何にいい加減で有るのか
痛感した次第であります。 -
ポピュリズムに関して述べているの部分は多いが、某政治家を批判している部分が目立ち、読んでいて「なんだかなー」と思うことが何度かあった。
何となくフラストレーションが溜まってしまう作品であった。 -
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 236ページ
ISBN 978-4-10-610709-2
C-CODE 0231
整理番号 709
ジャンル 政治・社会
定価 842円
民主主義の自爆が始まった。
アメリカ、フィリピン、ヨーロッパ……。社会の分断を煽動する政治家が、至る所で熱い支持を集めている。エリートとインテリを敵視し、人民の側に立つと称するその「思想」は、なぜ世界を席巻するに至ったのか。ポピュリズムは民主主義にへばりついた「ヤヌスの裏の顔」であり、簡単に駆逐することはできない。橋下徹氏と対決した経験を持つ社会学者が、起源にまでさかのぼってその本質をえぐり出す。
<http://www.shinchosha.co.jp/sp/book/610709/>
【目次】
はじめに [003-004]
目次 [005-009]
序章 ポピュリズムの危うさを実感するために 011
1 「汚い方向」への煽動 011
2 それは大阪から始まった 020
3 問題の所在 026
第1章 民主主義とポピュリズムの不可分な関係 032
1 「ポピュリズム」は単なる「大衆迎合主義」ではない 032
2 欧米も日本も「貴族政」である 035
3 一九世紀:読み書きのできない者に選挙権を与えるべからず 040
4 ポピュリズムの担い手は知識層だった 045
5 反ポピュリズムを突き詰めると反民主主義になる 049
6 国民主権は間接民主主義の中で成立する原則である 053
7 ポピュリストの敵となった間接民主主義 058
8 いがみあうエリート主義とポピュリズム 061
第2章 現代型ポピュリズムとはどういうものか 067
1 ポピュリストの実態は「デマゴーグ」 067
2 自己規定のために必ず敵が必要となる 070
3 民意を汲むのではなく「作る」 074
4 ヒトラーが使ったトリック 079
5 マスコミが魔女狩りの先兵となる危険性 086
6 住民投票はそんなに素晴らしいのか 096
7 小さな政府と改革詐欺 104
第3章 民主政治を不安定化するもの 112
1 選挙権に免許は必要か 112
2 途方にくれた不安な個人 117
3 反知性主義という温床 124
4 妥協のない民主制は独裁制に転化する 133
第4章 右派? 左派? それとも極右? 142
1 保守とリベラルは対立概念ではない 142
2 日本社会党が「リベラル」を訴える矛盾 150
3 ナチスは極右なのか 153
4 全体主義はこうして成立する 160
5 ルペン氏は何を訴えたのか 165
6 失業率とポピュリズムの関係 170
7 ルペン氏のどこが差別的なのか 180
8 国民戦線の躍進と限界 185
第5章 二一世紀の民主主義 191
1 「中庸な民主主義」を盾に移民受け入れを拒否 191
2 民衆煽動の巧妙化 198
3 ポピュリズムに毒される政治空間 210
4 日本のポピュリズム:大阪の事例 216
終章 ポピュリズムの危うさを確認するために 230
あとがき(大阪にて、二〇一七年が幸多きことを願いながら 薬師院仁志) [234-235] -
今の政治の流れがようやくわかった。中身がないってこと