人間の進歩について 小林秀雄全作品〈16〉

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  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106435560

作品紹介・あらすじ

原子の世界は人間の世界とどう結びついているのか-。世界的物理学者、湯川秀樹に発する問、問、問…。さらに生涯の先達、正宗白鳥との「大作家論」。

感想・レビュー・書評

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  • 未読
    『WHOをゆく/尾身茂』、p154に引用あり

  • ビッグネーム同士の歯に絹着せぬ対談だからかなりおもしろく読める。「人間の建設」で岡潔と対談した時の小林の遠慮のようなものは微塵もない。坂口安吾や正宗白鳥との対談では太宰治、志賀直哉、芥川龍之介のことをいろいろ言うわけです。そんなところいじるのか、とか、そんなこと考えてたのかと。そして小林秀雄が鋭いツッコミを入れる。自然な会話そのままで、編集してないんじゃないかと思うくらい。

  • 了。 湯川博士との、対談、興味深い。

  • 2009/
    2009/

    人間の進歩について 湯川秀樹対談. 骨董. チェホフ. 「罪と罰」について2. 現代文学の診断. 大作家論 正宗白鳥対談. 小林秀雄の問題 佐古純一郎著.

  • 『人間の進歩について』は、湯川秀樹との対談。共通認識としての前提がない議論が多々あり、やや噛み合わない印象なのが残念。
    その点に関していえば、正宗白鳥との対談である『大作家論』は、両者間にコンセンサスとでもいうべきものがあり、面白い。
    『チェホフ』は他の評論に比べて、文体の発想が非凡。『骨董』は「美は危険な友である」という話。短いながらもまとまっている。
    そして何より『「罪と罰」について』が良い。小林秀雄が、ドストエフスキーというコスミックな作家に衝突し、逃れえなくなり、
    生涯をかけて彼への洞察を深化させてくれたのは、後世に生きる吾人にとってなんと幸せなことか。だが、これ以上は立ち入るまい。「解説の解説は愚なり」である。

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著者プロフィール

小林秀雄
一九〇二(明治三五)年、東京生まれ。文芸評論家。東京帝国大学仏文科卒業。二九(昭和四)年、雑誌『改造』の懸賞評論に「様々なる意匠」が二席入選し、批評活動に入る。第二次大戦中は古典に関する随想を執筆。七七年、大作『本居宣長』(日本文学大賞)を刊行。その他の著書に『無常といふ事』『モオツァルト』『ゴッホの手紙』『近代絵画』(野間文芸賞)など。六七年、文化勲章受章。八三(昭和五八)年、死去。

「2022年 『戦争について』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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