日本史を読む

  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (378ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120027963

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  • ともかくおもしろいから、読むことをお薦めする。「恋と密教の古代」、「院政期の乱倫とサロン文化」、「異形の王とトッリクスター」、「足利時代は日本のルネッサンス」、「演劇時代としての戦国・安土桃山」、「時計と幽霊にみる江戸の日本人」、「遊女と留学女性が支えた開国ニッポン」、「近代日本 技術と美に憑かれた人びと」の8章からなる。

    とくに興味深かったのは、白河法皇と中宮・璋子の関係、権力と権威の象徴(代償)としての性的放縦を述べた日本独特の政治支配形態である院政を扱った章である。また、後醍醐天皇と楠木正成を扱った「異形の王とトリックスター」、イエズス会と歌舞伎の関係など、興味が尽きない。対談集の元になったテキストに直に当たりたくなる本である。

著者プロフィール

大正14年8月27日、山形県生まれ。昭和25年東京大学文学部英文学科卒。作家。日本芸術院会員。大学卒業後、昭和40年まで國學院大學に勤務。小説・評論・随筆・翻訳・対談と幅広く活躍。43年芥川賞を、47年谷崎賞を、49年谷崎賞・読売文学賞を、60年野間文芸賞を、63年川端賞を、平成3年インデペンデント外国文学賞を受賞するなど受賞多数。平成23年、文化勲章受章。著書に『笹まくら』(昭41 河出書房)『丸谷才一批評集』全6巻(平7〜8 文藝春秋)『耀く日の宮』(平15 講談社)『持ち重りする薔薇の花』(平24 新潮社)など。

「2012年 『久保田淳座談集 暁の明星 歌の流れ、歌のひろがり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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