海馬の助走

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120033117

感想・レビュー・書評

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  • 何弁だかよくわからないけれど(とは言いつつも宮城のお国言葉ではないだろうか、と睨んでいる)、じとじとぬたぬたした菌の繁殖にはうってつけであろう湿気を含むこの物語と恐ろしいくらいよく合い、ぷーんと纏わりつくような匂いをも発しつつ助走していく、耳の奥(意識上の)でねばついて残る言葉の粘着にまばたきの回数が増えるくらい感動してしまった。
    しかしながら助走はあくまで助走であって、跳びもしなければ着地もせずに終わってしまう。助走したらやっぱし跳んだほうがいいよね。寸止め。

  • 父親は、あの台風の三日後、家から消えた。「畜生、俺は負げねぇ」 綜一は
    光を求め駆け出した-。著者の父の自叙伝をベースにした表題作、同じく父を
    モデルにした「掌の小石」の2編を収録。

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