信玄の軍配者

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (410ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120041730

感想・レビュー・書評

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  • ライトノベル的に軽く読める。キャラクターが分かりやすいので、映像化もあるかも。しかし、作者は伝奇小説家だと思っていたらオーソドックスな歴史小説も書くのかと少し驚いた。自分の力をふるう機会を不当に与えられなかった男が、ついに機を得て羽ばたく。こういう話はいい。

  • 山本勘助の心情と武田晴信の大名としての成長のストーリーが、澱みも少なく史実を丁寧なストーリーで描いていて、解りやすく興味を持てる内容だった。前作との流れも見事につなぎ、厚みを感じる物語だったと思う。
    実在も怪しまれていた名軍師「山本勘助」最近の資料で、存在は認められるも、その人物像と活躍の真実は解き明かされていなかったと思う。その辺の微妙な背景をも考慮して、上手く物語を仕上げていると思った。
    そして登場人物の武将の皆さん、ホント人間臭さ満点。信虎とか小笠原とか傍目に見ると、ある意味いとおしい傑物。

    ただ、大河ドラマ「風林火山」のキャスティングイメージが自分の頭の仲にこびりついていて、払拭出来ないまま読み進めてしまったのが残念。当作品の瑕疵では無く、自分個人の問題です。あしからず。

  • 武田信玄の軍配者として戦国時代に名を残した、山本勘助の物語

    シリーズ第1弾の「早雲の軍配者」で、同じ足利学校で学んだ友人同士が、戦国の社会にでて、北条、上杉、武田の軍配者としてそれそれ活躍する。今で言えば同じ大学の同級生が、競合企業に就職して、そこのブレーンとしていつか再会するよな現代社会のしくみとも変わらない

    がっつり戦国ものは戦いに明け暮れるイメージだけど、勘助の生い立ち、喜怒哀楽の感情に人間味感じられたり、あの武田信玄にも、意外と恋に関しては奥手、恋愛偏差値は低いな、、、なんて思ったりしながら読みました。


    挫折したり寄り道したりしても、最終的には夢をあきらめずに、やりたいことをやり遂げてる、その思いの強さってすごいなぁ。
    ハングリーでアウトローな勘助

  • 最高に面白い!

    早雲の軍配者に続き、一気に読破してしまった。

    何より人間臭さがたまらない。

  • 3人の中でも一番クセがある四郎左が大好き!
    苦労人なだけに、一歩一歩夢をかなえて、自分の居場所を見つけて、幸せになっていく姿に感涙。
    本当に良かったなあ、四郎左ぁぁぁぁ!!

    というわけで、謙信も読むぞ!

  • 続きが読みたくなる。

  • 前作「早雲の軍配者」が面白かったので、引き続き読んだ。前作は青春ものっぽい感じだったのに対し、こちらはがっつり戦国時代の歴史物。人物描写がいきいきしていて、世界にひきこまれた。この時代にはあまり興味がないんだけど、とても読みやすく面白かった。これの続編もあるなら是非読みたい!

  • 富樫さんの「軍配者シリーズ」の2作目です。
    1作目で軍配者が3人登場。その一人、四朗左の話です。
    山本勘助は、大河にもなり有名ですね。

     1作目では早雲の軍配者となる小太郎が1人前になるまででしたが、今回は足利学校時代から20年近く経っています。
     小太郎、四朗左、冬ノ助も成熟し、1作目より読みごたえのある内容です。面白かった。

     で3作目は、上杉に仕官した冬ノ助の話になる予想。まさか冬ノ助が、上杉の宇佐美になるとは思ってませんでした。
     驚きと共に期待大です。

    1作目「早雲の軍配者」のレビューは以下より。
    http://booklog.jp/users/kickarm/archives/4120040992

  • 前作の主人公、ピュアピュアな風魔小太郎と打って変って、今回はコンプレックスの塊(ゆえにある意味悟りきってるところあり)な山本勘助(四朗左)がメインのお話。
    辛苦を舐める人生を生き続け、その果てに得た主君・武田晴信。
    ようやく自分の居場所を見つけ、命を預けるに足りる主君をも得て、さぁこれから頑張るぞ!な勢いがあって読み応え有りました。
    また武田の主従がいいやつぞろいでね~。
    原虎胤や板垣信形や海野源太佐衛門(後の真田)が好き~。
    高坂もチャラ男で笑えるな。
    でもやっぱ晴信が!御屋形さまがステキすぐる!!
    特に雪姫が生んだ男子の名付け云々のシーンが泣けるわぁ。
    お、おやかたさばぁぁぁぁぁ!!(感涙)
    勘助、いい主に出会えてよかったね!
    原の娘、千草とのほのぼのロマンスもよいな。
    小太郎の時は、こういうロマンスめいた話皆無だったから、ちょっとこんな部分があるのも一息つけてよかったです(戦ばっかりだとさすがに殺伐とする)。
    終わり辺りで冬之助と邂逅し、第3作に続くふせんとするのもうまいですね。
    しかし面と向かって「お前は嫌いだが友だちだ」と言い合える仲って・・・。
    なんか・・・、眩しいっすね(なぜか読んでてこちらが照れる)。
    そんな軍配者同士が相まみえるであろう『謙信の軍配者』。
    今から読むのが楽しみだ~。

  • 早曇の軍配者に続き、読みやすくて、あっという間に読んでしまいました。

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著者プロフィール

1961年北海道生まれ。98年に『修羅の跫』で第4回歴史群像大賞を受賞しデビュー。以降、時代小説や警察小説を中心に活躍。本書はドラマ化もされた「生活安全課0係」シリーズの主人公・小早川冬彦が、警視庁本庁から日本各地へ活躍の場を広げていくシリーズ第2弾。著書に「SRO 警視庁広域捜査専任特別調査室」「スカーフェイス」「警視庁SM班」などのシリーズ他多数。

「2023年 『スカイフライヤーズ 警視庁ゼロ係 小早川冬彦Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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