草原の風  上巻

著者 :
  • 中央公論新社
3.93
  • (24)
  • (31)
  • (20)
  • (5)
  • (0)
本棚登録 : 206
感想 : 34
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120042881

作品紹介・あらすじ

三国志よりさかのぼること二百年。曹操・劉備・孫権の活躍にもひけを取らない、こんなにも面白い時代があった!中国史上燦然と輝く名君・光武帝が二千年の時を経て甦る!劉邦の子孫にして、勇武の将軍古代中国の精華・後漢を打ち立てた光武帝の若き日々を中国歴史小説の巨匠が鮮やかに描きだす。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 小説の世界観が気に入った。劉秀の人間性が素晴らしい。

  • リアル異世界チート主人公感がすごい。
    友達からの評判通り。
    光武帝ですね、後の。

  • 挙兵前の劉秀
    留学時代の話が中心

  •  ほとんど人物を知らないけれど何故かやたらに良い印象のある、後漢の世祖・光武帝(劉秀)が主人公とのことで、ワクワクしながら読み始めた。
     …思っていた以上にプロ農民である。

     簒奪者・王莽の治下、劉一族の末席として息苦しい生活を強いられていて、やや自嘲的な面が覗きがち。しかし帝都への留学を機に、事業を興すなど学問以外の経験からも多くを学び、周囲の期待に応えられるだけの力を蓄えていく。

     「官に就くなら執金吾(首都警備長官)」とか言っていた人が、遙かに飛び越えて皇帝になってしまうまでの過程、とても気になるところである。

  • 後漢を興した光武帝の物語。中巻から面白くなってきそうな感じ。

  • 後漢王朝の立役者劉秀の立志伝。春秋戦国時代から離れまったくの未知世界。これまでに一顧だにしなかった時代であり、興味深く読んだ。劉秀の温厚篤実な一挙手一投足に心惹かれた。混濁の世にあって徳器に勝るものなし。改めてそんなことを思った。綺麗に心が浄化された。

  •  後漢を打ち建てた光武帝の物語である。
     宮城谷先生の作品は、近年、ずいぶん密度の薄い作品が増えている印象があるが、残念ながらこの作品もその印象が強い。少なくともこの上巻はそうだ。
     さすが上手い文章で、するする読めてしまうが、中身は「就学して、商売して、挙兵する」である。勉学においてはたとえば孟嘗君のような質と量がないし、商売においては奇貨置くべしに如かず。
     あれもこれもで、やや半端になっている感も否めない。

  • 全3巻 中国後漢王朝 劉秀の学生時代からの物語。面白く一気に読破することができました。劉秀の人間としての器の大きさをところどころ感じることができました。「疾風にして勁草を知る。」と良い諺をいただきました。

  • 宮城谷作品ばかり読んでいた頃、まだ若くてガツガツしていた自分を思い出しました。
    今回も爽やかな人物像に触れ、少しリフレッシュした気分です。
    所々で過去の宮城谷作品でとり上げられたひとの挿話がはいり、それもまた懐かしく感じました。

  • 外さない宮城谷小説の主人公。

全34件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

宮城谷昌光
1945(昭和20)年、愛知県蒲郡市生れ。早稲田大学文学部卒業。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事し、創作を始める。91(平成3)年『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で直木賞を受賞。94年、『重耳』で芸術選奨文部大臣賞、2000年、第三回司馬遼太郎賞、01年『子産』で吉川英治文学賞、04年菊池寛賞を受賞。同年『宮城谷昌光全集』全21巻(文藝春秋)が完結した。他の著書に『奇貨居くべし』『三国志』『草原の風』『劉邦』『呉越春秋 湖底の城』など多数。

「2022年 『馬上の星 小説・馬援伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

宮城谷昌光の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×