- Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120047060
作品紹介・あらすじ
両親の死、家族への愛情、友情とときめき、食と旅、小説家の秘密…『婦人公論』連載で人気を博した"幸せが見つかる"エッセイ集。
感想・レビュー・書評
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幸せとは近くにあってほんちいさなもの。
そんな、ばななさんの身近にあるお話を・・・。
そうなんです、幸せなんて大きくて遠くにあるんではなく、ほん身近に。
ちいさくて見過ごしてしまいそうなそんな幸せ、怒りやイライラよけながら、ひろい集めてみようとおもいます。
ちいさな幸せ・・・。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この本の直前に読んだ小児科医の方のファンタジー。ことばを届けたい、とあったけれど、きっとこの本のような読後感を読者に与えたかったのではないかと思った。
よしもとばななさんが、小さな幸せについて思い出や考察を綴った雑誌連載をまとめたもの。
自分もブログで小さな幸せをカウントしたことがあり、共感することが多かった。
「小さな幸せはたくさん集まるといつの間にかセイフティネットになるのだと思う。」
読めてよかったと一番強く感じたのは、小さな子どもとの時間の愛おしさを思い出させてくれた箇所。
「お母さんという生き物でだけあれた自分。そういう日々はもう二度とやってこない。」
午後のアフタヌーンティーのような、美味しくほっとできる一冊だった。 -
私も身近な幸せに気づいて感謝していきたいと思わせる、温かなエッセイ集。
それぞれのお話はとても短いのだけど、それぞれに心動かされる。
読んで良かった。他の吉本ばななのお話も読んでみたくなった。 -
46このよしもとさんの幸せがつまったエッセイ。
中でも早食いは思わず声を出して笑った。
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小さい女の子がしゃがんで小石を数えてるみたいな無心さで幸せん見つけられたら、その人はどんな境遇にあっても決して不幸ではない。
子どもはその「個」がいくつになったらいいとか、思ったりしない。
ただただ数えるだけ。
それってとてもいいことだと思う。 -
気になるところだけつまみながら読んだ。
吉本さんの個人的ことが知れて良かった。両親が同じ年に亡くなった時、本当にショックだったろうな…でも、本書の「もっと近くに」という話を読んだら少し救われた気がした。
「数えられるからこそ」という話も良かった。集めた石を磨いてアクセサリーを販売する少年の話。石を集める時の姿を想像するとその光景が微笑ましい。自分が外を歩いていて奇妙な形の植物を発見すると「わっ」となる。これと同じような感嘆を少年は日常的に感じながら過ごしているのだろうか。 そうだとしたら、この少年はどれだけ豊かな人間なのだろう。 -
これは、村上春樹さん言うところの「小さいけれど確かな幸せ」だ。
くすくす笑って読めるのに、時々「この世界の真理」みたいな言葉がさらっと書いてあるのでハッとする。
ご両親を続けて見送った時期に書かれたものなので、たまにとても切なくなるが、それでも力強く生きていく姿に、勇気を分けてもらえる気がしました。
辛い時、へとへとで長い文章は読めない、と思う時におすすめです。 -
お金持ちでもないし、特技もないし、私ってなんで生まれてきたのかなぁと思う日もあるのだけど、毎日小さなことに感謝して過ごしていると、積み重なって意外と充実した時間になっているもの。
くたくたに疲れて会社を出たら、向こうの空にすごい虹が出ていた、とか、コンビニで小さなシュークリームを買ったら店員さんが気を利かせてお手拭きを付けてくれた、とか。昨日今日のたった2日だけでもこんなに小さな幸せがあった。
ないものが手に入らないと嘆くよりも、今持っているもの、誰かの小さな心遣い、自然が織りなす一瞬の美しさに敏感であり、慈しんでいきたい。この本を読んで、心からそう思う。 -
私にとっては、ばななさんの書いた文章を読むことが小さな幸せ。
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日常の中の小さな幸せについてさりげない文体で書かれていて、読んでいるとこちらも幸せな気持ちになってくる。ご両親が亡くなったときの悲しみの大きさがところどころで読み取れて、小さな幸せがいっそう大切に感じられる。
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身近な日常について小さな幸せをたくさん見つけること、私もそんな風に暮らしていきたいと思わされました。