消滅 - VANISHING POINT

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 204
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  • Amazon.co.jp ・本 (523ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120047640

感想・レビュー・書評

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  • 行き先もどこに向かっているかわからない。普段の暮らしも世の中すさまじいスピードで加速している。豊かになりたいという欲望だけが地球をおおいつくしている。
    豊かさという幻想。どこに向かっているか最終的にはどうしたいのか豊かという言葉だけに向かって。


    考えさせられる内容と人の心理状態や観察眼が詳細に書いてあり500ページ全てが1日の出来事。会話で成り立っているのを感じさせない転回で惹きつけられる内容だった。
    人の頭の中を覗くのが好きなのでこの消滅は読み応えがあった。

  • 最後で、怒涛のように繋がっていった。
    細かく読み返すと、まだ自分の中で疑問が解決されない部分もあったけど、伏線回収はおもしろい。
    だれも傷つかないラストは好みだった。

  • 最後まで目の離せない展開でした。
    いわゆる人狼ゲームですね。
    誰がテロリストなのか、読者である自分も登場人物たちの言動から推測しながら読んでいくため、臨場感を感じました。読んでいない時も「あの人は〇〇と言っていたし、、、」などと考えてしまっていました。
    読書の新しい体験をした一冊でして。

  • 面白かった!
    登場人物がたくさん出てきてわけわかんなくなりそうだったので、コメントの中に相関図を書いた方がいて同じようにさせてもらいました。本の厚さに不安に思っていましたが全くそんな心配は必要無かったです。会話や思考から誰だろうと考える時間の楽しかったこと…。
    「消滅」の意味が今一つではありましたが。
    魅力的な登場人物の皆さんのスピンオフがあったら読みたいです。

  • 珍しく読みやすかった。いつもながら、面白かった!

  • 再読。「ドミノ in 上海」のあと「ドミノ」を読み返すつもりだったが、なぜかこっちが読みたくなった。読み出してからもビーディックコーヒーがこっちにも出ていたからだ、と気づく。今の時期に読み返したのはタイムリーだったかも。

  • いろんな登場人物が入れ代わり立ち代わり登場し、推理小説を読むようにこの中にいるスリーパーは誰だろうと考えながら楽しく読んだ。成瀬の咳がひどくなった時は、騙された。これが推理小説なら、探偵役になる十時の独特で愛嬌のあるキャラクターが好きだ。小津のワンタンへの執着心、気の毒な大島凪人、飛行機好きの岡本喜良、ロボットを欲しいと思う三隅渓など変わり者ばかりだ。SFっぽさを感じさせてくれる、黒澤親子の存在は恩田陸ならでは。そして、題名の「消滅」の意味するものはなかなか深い。ベンジャミンの作り上げた、人と人との間の壁を壊し、双方を繋ぐものが日常的に使う生活用品であるところなんかが微笑ましい。この物語のキーマンであるキャスリンは、皆に好奇心と恐怖心をいだかせる。一般庶民の知らないところで彼女のような未知の存在が誰かによって動かされている、SFによくある話だが、近いようなことは現実にありそうで怖い。いろいろな要素が詰まっていて、スリルもありとても満足だ。

  • 最後はそうなったかーーー。

    後半ちょっと飽きてきたけど、最後はやっぱり面白かった!!

    キャスリンに会ってみたーーい!!

  • 小津康久 オヅヤスヒサ ラーメン好き
    「日焼け男」大企業タツタ製作所のエンジニア

    伊丹十時イタミトトキ グリニッジ標準時
    195センチ天然パーマで丸い

  • 何故か借りてて、ふと手に取って読み始めたらあっという間でした。
    久しぶりにがっつり読んだ。

著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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