インサイド財務省

  • 中央公論新社
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120051791

作品紹介・あらすじ

もはや財務省に最強官庁と謳われた面影はない。官邸に遠ざけられながら、悲願の消費税増税をめざす舞台裏で何が起こっているのか。落日のリアルを鋭く描きだす。

感想・レビュー・書評

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  • 財政再建を求める財務省が、安倍元首相や経産省を中心とした上げ潮派(経済を上向けにして結果的に財政を再建する)の勢いに押されている状況を新聞記者の目で描いている
    財務省と経産省それぞれに2〜3人とはいえ知り合いがいる身としては、経産省の人間はよくいえば親しみやすい、悪くいえば非常に軽薄(商社マンとかに通じる感じ)なので、日本の財政状況も加味するとまだ財務省の方が信頼できる(ただし、とんでもなくエリート意識が強い人も結構いるので、友達になりたくはない)が、ここまで影響力が下がると難しいか。また、財務省が力を持つ≒増税、なので一般人としてはありがたくない。今まで財政を担ってきて、その結果の財政状況なので、増税の場合は国民への説明責任と謝罪が伴うと思っているのだが、我は富士山と豪語する連中にはそういう意識はなさそうだ(個々人ではいい人もいるのだが)。

  • 桁や難易度、関係者の数や利害の衝突度合いは全くレベルが違うが、自分も似たような予算取りまとめを仕事でしているからか、この難しさ、葛藤、矜持は少しわかる気がする。公僕たる国家公務員にあって、中長期の国を財政の観点から考える、ブレーキ役として時に嫌われ役となっても主張しつづける、プライドがないとある意味役割を果たせない中で、プライドを持つなと言われる。本当に難しい役割だなと感じた。

  • この組織では働きたくない、そう思いました。
    一人しか勝ち残れない構造。それに伴う外部の受け皿の必要性
    政治家との正当性の違いによるジレンマ
    長時間労働を前提とした仕事
    やる仕事は財政健全化=緊縮
    成長により健全化を目指す経産省との対立

    ヤリガイで労働を搾取する時代は終わってますよ。これじゃあ優秀な人は集まらない。ヤリガイもないし。

  • かつては「最強官庁」と呼ばれるも、現在、森友学園問題やそれに起因する公文書改竄問題で信用失墜の底にある財務省。本書は、その実像に迫る読売新聞の連載「インサイド財務省」をまとめたものである。
    財務省の花形である予算編成や税制改正だけでなく、通貨外交、国債管理、財政投融資といった比較的マイナーな分野も含め多岐にわたる財務省の業務に関するトピックを取り上げるとともに、OB勢力の凋落や採用活動での苦戦など、組織としての財務省が直面する現実についてもスポットライトを当てている。
    本書(厳密にはもとになった連載)は、「政策を担う官僚個人に焦点をあててストーリーを展開させるという手法を採用」しており、緻密な取材に基づく、非常に臨場感のある内容となっている。読み物として非常に面白かった。

  • もはや財務省に最強官庁と謳われた面影はない。官邸に遠ざけられながら悲願の消費税増税をめざす舞台裏で何が起こっているのか。

  • 最強の官庁、財務省最近の状況が少し理解できた。

  • 元財務次官香川の追悼集「正義とユーモア」
    未来投資会議
    まち・ひと・しごと創生会議
    経済財政諮問会議
    規制改革推進会議

  • 現在の官邸と財務省の距離感が分かりやすく、参考になりました。今の財務省を知る入り口としては、最適かもしれません。

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著者プロフィール

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「2020年 『検証 財界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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