信長の親衛隊: 戦国覇者の多彩な人材 (中公新書 1453)
- 中央公論新社 (1998年12月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121014535
作品紹介・あらすじ
強烈な個性で迅速果敢に中世的権威を否定し戦国乱世を勝ち抜いた信長には、戦場で本陣を固める馬廻や小姓といった強者たちのほかに、秘書や吏僚として治世や文化などの面で活躍する近臣・近従がいたことを忘れてはならない。彼らは職業や出自を問わぬ信長に見出だされ、その才能を惜しみなく発揮し、信長の手足となって献身的におのおのの本分を尽くした。本書は、これら無名に近い近従たちに光を当てながら新たな信長像に迫る。
感想・レビュー・書評
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万見仙千代があっけなく戦死しなかったら、そして信長が横死しなかったら、歴史に名を残しただろう人々。
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日本史の中で、織田信長にスポットが当たるのは至極、まあ溢れているが、その側近、歴史書にもちょろりちょろりとしか登場しないが、実に有能な働きをした者達がいた。
信長は飛び抜けたカリスマ性を有していたことはもちろんだが、人材登用の目が素晴らしい。
マネジメント力ってのが凄まじく行き渡っていたんだな。
個性に適した超専門家を配するってのは中々にできるものではない。
日本史や戦国小説を読んでて、背景がいまいち掴みづらかったことがあったが、本書を読むと天正期の動きがとてもよく分かる。
また、良質の史料に非常に拘る著者なので、この史料は疑わしい、憶測の域を出ないなど、信憑性に足る。
良書でした。 -
新書文庫
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まにあっくすぎてよくわからなかった。
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馬廻りや小姓や吏僚といった立場に分類されうる信長家臣団について。こういった人たちはあまりマンガやゲームでも大きく取り上げられることがないので勉強になった。美濃や近江と本拠地を変える過程についても知れてよかった。
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堀秀政について若干記載。近習として、監察などもしていたが、実戦少ないながらも将としても信長に評価されていた、と。本能寺の変後は秀吉に才を買われたが若くして小田原の陣で病死。
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赤母衣、黒母衣といった信長の親衛隊、どういった人材、組織だったのか。小姓・馬廻など、信長の近習を務めた年齢・性格・経歴など様々な人物にスポットを当てて考察している。
こうした政治外交の実務を担う吏僚タイプの人物を扱うものはあまり無く、違った角度から信長の時代を見ることができるのは新鮮。
鋭敏で美男子、信長の無二の寵臣、森蘭丸はやはりだいぶイメージ先行、、
というか蘭丸に限らず有能な小姓たちが他にも多くいたんだね。。
そもそも“乱”であって、“蘭”という漢字を使った史料はひとつもないとは・・・。 -
455夜
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信長の小姓・馬廻にスポットをあてた作品。