- Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121015792
作品紹介・あらすじ
ビジネスマンの心のオアシス「ひるめし」。昼食に何を食べるか、どこで食べるかは悩ましい問題である。生活に密着したひるめしだが、その歴史は意外に新しい。多くの日本人が昼食をとるようになったのは江戸以降でしかない。弁当の発達やすし、そば切りの誕生、文明開化後のカレーライスや戦後の給食の普及によって、現在のようなバラエティ豊かなものとなった。その歴史をひもとき、新たな「ひるめし」を探す旅に出よう。
感想・レビュー・書評
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「ひるめし」を縦糸に、「食の歴史」、「食の文化」を横糸に織りなしている。昼飯の誕生から、弁当、給食と興味深く読んだ。他にも外食の発達、昼飯と麺類、カレーにも言及されていて楽しかった。
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俳優がハイテンションでナレーションをつける、昼食をレポートするTV番組が好きです。昼食がテーマの番組だけど、様々な分野で奮闘する普通の人々の日常が描かれていて好感がもてます。昼食はとても楽しみでとても大切。元々は肉体労働者しか一日三食はとらなかったらしい。給食、お弁当、休みの日に家で食べる昼食と、思い出はたくさん。食の好みも小学生時代の給食と無関係ではない。コンビニ軒数が増え、ここ2年で飲食店の持ち帰りメニューも豊富になり、昼食の選択肢も増えた。江戸時代の人たちが見たら、たべすぎだろ?と言われるかも。
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学生時代
サラメシ的な…
この頃は料理もして、食文化の関心も高かった。 -
20年近くも前の上梓なんだねえ。
それを意識して読むんだとき、終章にある「これからの『ひるめし』」像が趣き増す感ある。
その予想が当たっていたのかどうか。
あれから20年。
日本国民の暮らしは貧富で二極化して、「ひるめし」含めて同じ日常を見ても違う像を描いているんじゃないかなあ。
社会依存度は高まったけど、それを選択できる層とはからずも依存せざるを得なかった層。
外食産業、そしていまは中食産業は増えただろうけど、それは余暇を楽しむようなものでなく、追い立てられて仕方無しに依存する層が増えたんではなかろうか。
哀しいかな哀しいかな。
そうした郷愁を抜きに1冊の本として読んだときは、あまりダイナミズムを感じない平坦な筆致だったかなぁ…て。
薄味っていうか。
個々の出来事が繋がる感じを覚えずに孤立しているように感じたんだよね。
前後半みたいな分け方をして書いたって言ってるし、そこら辺の構成から自分は変に感じてしまったんかなー。 -
新書文庫
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昼飯を題材に、日本の食文化の歴史をたどり、海外と比較する。弁当や給食といった昼飯の革命がおこったり、うどん、そば、カレーといった現代の昼飯の主役たちが出てきた背景が興味深い。
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タイトルに惹かれて読んだが、学生のレポートみたいな内容。後半は麺類(なぜかラーメンには触れず)とカレーライスでお茶を濁された感じ。
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後半は麺類とカレーの話。「ひるめし」だけで1冊書くのは難しいのかな。不完全燃焼な読後感。
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「そもそも日本人はいつから昼飯を食べるようになったのか?」から弁当の移り変わり、給食、外食、麺類、カレーまで、雑多な議題を荒く混ぜあわせて味付けなしに盛りつけられた一冊。擬似倭人伝、万葉集、守貞漫稿から米欧回覧実記まで、豊富な出典から昼食の様相を読み解く要所要所の論はとても興味深く楽しめるのだが、どうにもまとまりが悪い。章立てのせいか時代を行ったり来たりして混乱するし、古書を紐解く際も背景の解説不足で理解が及ばない部分がちらほらとある。このまま終わらすには大変勿体無いので、ライターを別にするかいい編集をつけるかして再編を願いたい。