- Amazon.co.jp ・本 (183ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121023339
感想・レビュー・書評
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「地方消滅」のスピンオフ。
すべての自治体がグローバル社会で戦う必要はない。ローカルにはローカルのサイズ感と稼ぎ方がある、という切り口。
ローカルに差別的、との評価もあるようだが、地域それぞれでいいじゃん、というのは実はこの数年のバズワードである多様性の議論でもあるんだよなあ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
富山さんの話は鋭くて、とても面白い!
自分も地方大学で、そういうことをしたいのだと痛感する。 -
全国896の自治体は消滅の危険性があると、
それに対する処方策をとく。
■大学進学率50%を超えた状況にあるなら、グローバル大学(G型大学)とローカル大学(L型大学)に分けて、G型大学の役割をグローバルで通用する極めて高度なプロフェッショナルな人材の輩出するのに対して、L型大学の役割を生産性向上に資するスキル(簿記等)保持者の輩出(職業訓練)しとした。
■「若者が地方に残れるようにするには、生産性を上げること・・・中略・・・地方の生産性は現に低いぶん改善の余地も大きいが、生産性を上げるためには、『強きを助け、弱きは退出促進』することが必要。これには痛みを伴うが、今や地方は人手不足で、退出企業の従業員にも別途雇用の受け皿があるから失業を心配する必要がない。最低賃金を引き上げて、新陳代謝を促せ」
G型、L型大学の区別などはあってしかるべきだと思うが、大学のようにPh.Dをもっていないと二級市民である場所では、簿記を大学で教えると言う考えは、なかなにか容認されないようだ。(富山和彦もさまざまなバッシングを受けたといっている。) -
地方が消滅することを嘆くのではなく、このままでは消滅してしまうかもしれない地方をいかに再生するか、という視点での対談を本にしたもの。
2人とも言葉に勢いがありますねぇ。
そして、地方再生(創生)に対する熱い思いを感じました。
決して、奇をてらったものではなく、当たり前のことを当たり前にしていこう、そして、それが当たり前と思ってもらえる、当たり前に実行できる環境を作ろう、という提案ですよね。
地方に住む1人として、ほぼ全面的に共感できた一冊でした。 -
■共働きで500万円
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面白い本だった。
生産性の向上が大切。
それができるのが、地方。
大学との連携。
糸魚川に何ができるか?
LからGへ -
あっという間に読めてしまう本である。
とにかく、読んでいて爽やかな気持ちにさせてくれる。
現場に身を置き、現場のデータを忠実に見ながら、近未来を俯瞰する態度で予想する。
こんなお二人が入っている政府の委員会なら安心だ。
それと、富山和彦氏のあとがきででてきた青木昌彦氏の死去はしらなかったし、お二人のすばらしい師弟関係も初めて知った。
富山和彦氏の本は好きであるが、ますます好きになってしまいそうである。 -
浮ついた空中戦は一切なく、具体的に具体的に、地方を上向かせるための議論を様々な角度から展開する一冊。業界関係なく、日本で商いをするすべての方にオススメ。
理論と実践のバランスがとても心地よい一冊。 -
今、地方を語らせたら最も旬のお二人による対談を文字起こしした一冊。
地に足の着いた、そして実体験を伴ったお二人のご意見はひとつひとつがごもっともなものばかり。
対談集ですので、空き時間にすらすらと読み進めることが出来てあっという間に読み終えてしまいました。
183ページと言う比較的薄いページ数にもかかわらず、付箋は過去最高レベルの32枚つきました。 -
地方創生には、何をすべきか? 「地方消滅」の危機を指摘した増田氏、ローカル経済の可能性を明らかにした冨山氏の対談から、そのヒントを探る。地域の取組みに関心がある人にとり、参考になる点が多い1冊。
第1章 消滅危機の実態とチャンス
第2章 L型大学から地方政治まで―地域のために何ができるか?
第3章 地方発イノベーションの時代