- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121503213
感想・レビュー・書評
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本を読む話は、終わりのほうで、ほぼ日本経済の話。受験で取り上げられる著者だけに、文章の論理性、読ませる力はさすが。
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相変わらず橋本治は不思議で面白い。
タイトルからは想像つかないけど、日本経済の話が90%くらいです。騙されたと思ってはいけません。きちんと?最後には帳尻合ってるし、何よりもえらく面白い。
1985年の時点で「日本が自動車輸出やーめた」にして、別の道を歩む可能性だってあったでしょ、というところから始まって2008年の世界同時不況まで理路整然と語っていくその過激さ。複雑なことを単純化しすぎるのは危険だなあと池上某氏を見てて思うけど、橋本治の単純化は(恐らく膨大な調査をしているのだろうけどそれをおくびにも出さずに)人間なり物事の本質的なところからやっているように思えるので、こっちも「なるほどなー」と思ってしまう。
まあ、とにかく読んでみましょう。タイトルが「大不況には本を読む」ですから。ちなみに僕はブックオフで105円で買いました。 -
面白いのですが、なかなか進みません
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日本人が近代を整理するのにいい内容。今後のことについては、たとえ橋本治でも「わからない」。
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図:やっぱり素晴らしい橋本治氏! やはり書かれていないことを読み取らなきゃ! もっと自分のアタマを使えって!!
内容(「BOOK」データベースより)
もはや読書と出版の復権はありえないのか。「思想性ゼロの国」日本でいま起きている日本人の魂のドラマを描き、「本を読む」人間をここに取り戻すための方法を深く考察した、硬骨の力作。
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大不況→時間だけはある→本を読む→本には書かれていない行間を読む→未来に備える経験値を積む。
まるでレンタルビデオ屋化してしまったかのようなつまらない品揃えの図書館でも無料で本を読むことはできる。
それでも時代を振り返ることにはなるのだからよしとする。日本が一億総中流となり、誰もがあくせく働き、外国からは異端的な目で見られるようになり、そして自家中毒投資でバブルがはじける。
大不況を収束させるための考え方が著者なりに解明されていて面白かった。 -
(本文抜粋)
「大不況が収束したらどうするのか」と考える−「その時に我々はどう生きる
のか」を考える。
経済の第一義は「グルグル回ること」です。
「我が身のありよう」を考えるのも大事なら、現実生活を維持するために働く
『金稼ぎ』も大事です。
「豊かになったら貧乏のあり方を取り入れて理解しろ」
「データ化する」ということは、つまり現実を捨象してしまう。
「1度は豊かになった者の困惑」
農業は、「限界」の存在を前提として成り立つものです。
本を読む上で一番重要なのが、「行間を読む」ことです。
これまでのあり方を振り返って、未来を検討する。
本というものは、「時間あたりの単価」が安くつくのです。 -
本題にいたるまでの展開を楽しめれば大丈夫。
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本を読むことが、今こそ求められている。知識を得るためではなくて、「何か」を読み手が発見するために。
本自体の内容が良いか悪いか、役に立つか立たないかじゃない。その本が読み手にどんなインスピレーションを引き起こすかだ。
現在は行き詰まった。今から先を考えるためには振り返り、書かれていない「何か」を見つけださなくてはいけない。
読み手は今を生きる僕たちだ。
そんな感じのことを感じる本なんだけど、本文の9割方は「日本から見た世界経済をどう読み解くか」という話。
そして、おすすめの本は無いという、最後の1割での結論。
だけど、それは作者が「本を読む」という行為に対して、真摯であるための必然的な結果。
故に、本を読む必要性を説いた歴代の名著の中でも格別の名著かも知れない。
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本を読むハナシはあまり書いてない。橋本治を読むと「なるほどそうかっ!」って思うんだけど、人に話そうとすると話せない(^^;)