未来型サバイバル音楽論: USTREAM、twitterは何を変えたのか (中公新書ラクレ 370)

  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121503701

感想・レビュー・書評

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  • 本書が指摘するように、この議論はあらゆるクリエイティブ産業に通ずるところがある。人々がどのように文化を消費し、また消費がどのように文化を創るのか。固定概念に縛られた硬直思考を捨て、柔軟に時代に対応した創作活動を行うヒト達にとって支援の書。

  • 牧村憲一氏が過去の音楽業界を振り返っているところが、二人が語る音楽業界の将来を説得力のあるものにしています。第5章のネットは「サロン」との発言は正に同感、Twitter等ソーシャルメディアでのネットワークが新しい息吹となって次代の音楽や文化を創っていくのだと思う。
    津田大輔氏もプログレファンだったとは!w

  • ここ20年ぐらいの音楽をめぐる状況、環境についてさらっと。身の回りのミュージシャンたちのことを思い浮かべながら、自分のバンド活動についても考えながら。
    音楽をやる人にとってはやり方によってはとても幸せになれるチャンスが、めぐってきていると改めて実感。

  • TRATTORIAを作ったのはこの牧村さんという人だったのか!自分が何も知らずに通り過ぎてきた90年代の音楽シーンを今さら知ることになるとは。

    個人的にはサラヴァの成り立ちから活動、そして2月に渋谷にSARAVAH東京が出来ること、レーベルとは音楽を超えた共鳴するジャンルをつなげるクロスオーバー的なもの、インターネットはそのようなムーブメントを促進する「サロン」のようなもの、というところがとても面白かった。

  • 漠然と聴いていた音楽のこれまでとこれからについて輪郭が見えてきた気がします。そしてこれからは創作者と受け手の関係性や作品の純度といったものが大切になってくるとも感じました。

  • twitterやUSTREAMといったネットコンテンツによる変化、レーベルやライブという視点など、近年〜将来にかけての話はもちろん、それまでに至る過去の音楽業界の変遷についてもしっかりとした解説を行っている点が素晴らしい。

  • 65歳を目の前にして、気が付いてみると、茫漠とした生き方に陥っている自分が見えた。5年か?10年か?20年か?ここから先も自分に何年残されているか判らないけれど、まだ長い。何かを見つけて、自覚的に生きないと、生きたことにならないぞ、と思ってあれこれ考えてみた。
    団塊の世代がどんどんリタイアして行く。自分は死ぬまで現役でいて、路傍でバッタリ息絶えることが理想だ。今、日本は政治への不信で国民は自信を失っている。しかし、この日本を自虐的ではなく、しっかりみてみれば、素晴らしいモノやコトやコム(=communication)に満ち満ちている。
    また、この地球上でみれば、日本は稀有な個性を持つ存在だ。戦前の皇国史観を言っているのではない。ナチスのように人種の優劣を言っているのではない。せせらぎの音に感じ入る心を持つ日本人のことをほめているのだ。
    この日本の文化、感性の豊かさ、素晴らしさを見出し、掘り起こし、自信を蘇らせ、モンスターペアレンツみたいな義務感を喪失した「権利」の亡者をめざめさせ、「愛すべき国、日本」を現前させたい。
    この年寄りが、IT(ウィキリークスの反対を行く、ウィキファウンドみたいな...)を武器に。という思い(まだぼんやりしているけれど)の一部を正月休みで帰っていた息子に話したら、iMacをプレゼントしてくれて、この本なんか読んでみたら?とサジェスチョンをくれたのが2冊あって、この本はその1冊。
    結果、かなり参考になったよ、本当に。
    丁度、アナログレコードからCDへの移行後、外からこの業界を少し覗かしていただいたことがあっただけに、僕の関心も高く、又、津田さんの方はツウィッターでフォローしていたので、どんな人か再確認できてよかった。(牧村さんもフォローさせて貰おう)
    この本を字引きがわりにもうすこし、行くべき道を考えてみよう。

  • 2010年の年末から2011年の年始にかけて、音楽とインターネットの関わりにおいて大きな出来事が立て続けに起こった。
    一つは、中嶋ユキノwith 向谷倶楽部「アイシテルの言葉」Ustreamレコーディングであり、また宇多田ヒカルや、坂本龍一のUstream生中継である。
    Ustreamで無料でコンテンツを公開することが、結果としてiTunesでトップセールスを記録する、と言った形で、ちゃんとアーティストの収入につながることが実証されたのだ。
    この本は、こういった音楽とインターネットの未来を語る内容ではあるのだが、その背景となる、これまでの日本の音楽制作現場の在り方=レーベルについて、懇切丁寧に書かれた本である。
    数多くのレーベルについて、その設立、コンセプト、大手レコード会社との関わり、参加アーティスト、そして消滅の理由が詳しくかかれており、かなり読み応えのある内容となっている。
    それらの内容に裏付けされた、音楽のこれからについての考察は、強烈なリアリティを持って伝わってくるのだ。

  • セミナーをユーストで観てたから新しい情報はなかったが、音楽ビジネスに興味があるなら読んでそんなし。

    CDで売ってくというスタイルからいかに脱却するか、考えて勝負すべき世の中になってきたって事かしら。

  • DOMMUNEに関する箇所が参考になった。

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著者プロフィール

1973年、東京都生まれ。ジャーナリスト、メディア・アクティビスト、「ポリタス」編集長/「ポリタスTV」キャスター。著書に『情報戦争を生き抜く』『ウェブで政治を動かす! 』(ともに朝日新聞出版)など。

「2023年 『宗教右派とフェミニズム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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