被災大学は何をしてきたか - 福島大、岩手大、東北大の光と影 (中公新書ラクレ)
- 中央公論新社 (2014年3月7日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (542ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121504876
作品紹介・あらすじ
「地方国立大不要論」を払拭すべく、法人化後の大学はここぞの危機に社会貢献ができるよう地域の中核をめざしてきた。震災前からの中長期の改革を視野に入れながら、個々の取り組みを大学ウオッチャーが徹底取材。活躍した人・組織の成功の理由は?巨額の復興予算に潜む問題とは?法人化の流れの中で復興支援を検証。
感想・レビュー・書評
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【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/691677詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB15024353 -
目次をみて、震災に関わる話なのになぜ研究不正の話があるのだろう、と思っていたのですが、最後まで読んでなんとなく納得がいった。外部からお金をもらうのも善し悪し。研究資金はもちろん打出の小槌ではないし、研究をするために得たお金を使いきるために研究をする、のは、手段と目的が逆転している。チェック機構がきちんと働かないような構造になってしまっているのも、恐らく大きな問題。「空気嫁」の文化が根づいているので難しいだろうけれども、それは日本全体で改善していかなければならない問題。
あとは、ドクター・ホッキーが素敵だなと感じました。
また、医療関係の人たちは特に大変だったのだなというのがよくわかった。組織同士が繋がってることも大事だけれども、本当に困ったときに頼れるのは個人的な繋がりなんだのというところには、少し悔しさを感じなくもないけれども。私はあのとき結局怯えるばかりで何もしなかったけれども、次に災害があったとき、自分にできることをきちんとできるように、心構えだけでもしておかねば、と思った次第です。
そして結構のろのろ読んでしまったので、冒頭の方の福島大・岩手大学に関する記憶が怪しい…。ボランティアの組織化ぐらいしか覚えてないかも…orz -
福島に貢献したいという思いが強いのか、2012年度は福島大学に学生が多く応募してきた。大学は定員割れを危惧していた。