被災大学は何をしてきたか - 福島大、岩手大、東北大の光と影 (中公新書ラクレ)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (542ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121504876

作品紹介・あらすじ

「地方国立大不要論」を払拭すべく、法人化後の大学はここぞの危機に社会貢献ができるよう地域の中核をめざしてきた。震災前からの中長期の改革を視野に入れながら、個々の取り組みを大学ウオッチャーが徹底取材。活躍した人・組織の成功の理由は?巨額の復興予算に潜む問題とは?法人化の流れの中で復興支援を検証。

感想・レビュー・書評

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  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/691677

  • ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
    http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB15024353

  • 目次をみて、震災に関わる話なのになぜ研究不正の話があるのだろう、と思っていたのですが、最後まで読んでなんとなく納得がいった。外部からお金をもらうのも善し悪し。研究資金はもちろん打出の小槌ではないし、研究をするために得たお金を使いきるために研究をする、のは、手段と目的が逆転している。チェック機構がきちんと働かないような構造になってしまっているのも、恐らく大きな問題。「空気嫁」の文化が根づいているので難しいだろうけれども、それは日本全体で改善していかなければならない問題。
    あとは、ドクター・ホッキーが素敵だなと感じました。
    また、医療関係の人たちは特に大変だったのだなというのがよくわかった。組織同士が繋がってることも大事だけれども、本当に困ったときに頼れるのは個人的な繋がりなんだのというところには、少し悔しさを感じなくもないけれども。私はあのとき結局怯えるばかりで何もしなかったけれども、次に災害があったとき、自分にできることをきちんとできるように、心構えだけでもしておかねば、と思った次第です。
    そして結構のろのろ読んでしまったので、冒頭の方の福島大・岩手大学に関する記憶が怪しい…。ボランティアの組織化ぐらいしか覚えてないかも…orz

  • 福島に貢献したいという思いが強いのか、2012年度は福島大学に学生が多く応募してきた。大学は定員割れを危惧していた。

  • 厳しいコトを書かれているのかな?

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    「大学は被災者だが、同時に社会貢献をすべき、地域の中核でもあった。活躍できた教員はどこが違うのか、復興予算に潜む問題等、徹底検証。 」

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著者プロフィール

1954年東京生まれ。京都大学卒業後、現在国語専門塾鶏鳴学園塾長。国語教育、作文教育の研究を独自に続ける傍ら、90年代から進められている教育改革についての批評活動をした。教育改革についての著作は、『高校卒海外一直線』(2002年中公新書ラクレ)、『徹底検証・大学法人化』(2004年中公新書ラクレ)、『大学入試の戦後史』(2007年中公新書ラクレ)、『被災大学は何をしてきたか』(2014年中公新書ラクレ)。編著に『論争・学力崩壊』(2001年中公新書ラクレ)、共著に『研究不正と国立大学法人化の影』(2012年社会評論社)などがある。国語教育では、『脱マニュアル小論文』(2006年大修館書店)、『「聞き書き」の力-表現指導の理論と実践』(2016年大修館書店)、『日本語論理トレーニング』(2009年講談社現代新書)がある。こうした活動の根底にあるのがヘーゲル哲学の研究である。30歳代の10年間を牧野紀之氏のもとでヘーゲル哲学研究に没頭し、その発展の立場を獲得することをテーマとしてその後も研鑽してきた。その成果として、『ヘーゲル哲学の読み方』(2020年社会評論社)がある。

「2022年 『現代に生きるマルクス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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