クール・ジャパンはなぜ嫌われるのか - 「熱狂」と「冷笑」を超えて (中公新書ラクレ 491)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 90
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121504913

作品紹介・あらすじ

クール・ジャパン周辺に漂う不満。なぜ人は実態を知らないままに嫌い、反発するのか?かつて「オタク官僚」として政策の最前線に立ち、オックスフォードで研究を続ける著者が文化、社会、歴史、政策、そして海外の実態から縦横無尽に論ずる。クール・ジャパン検証の決定版!

感想・レビュー・書評

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  • 【由来】
    ・確か図書館の新書アラート

    【期待したもの】
    ・クール・ジャパンって知らなかったが、アニメに代表される日本のサブカルの外国におけるマネタイズに関する知識が得られるかと。


    【要約】


    【ノート】
    ・クール・ジャパンって、どういうものか知らなかったが、何とはなく、語感から胡散臭さを感じた。

    ・著者の体験に限定されてはいるが、アメリカにおけるハルヒなどのアニメの浸透の仕方などについては目からウロコな部分が多く、アメリカという国の実態すら垣間見えたような気がした。

    【目次】
    第1章 クール・ジャパンの「憂鬱」
    第2章 クール・ジャパンはどう「嫌われる」のか
    第3章 クール・ジャパンの「過去」と「現在」
    第4章 クール・ジャパンの「海外における実態」
    第5章 クール・ジャパンの「政策」
    第6章 クール・ジャパンの「未来」

  • 書名に惹かれて図書館で借りて読んだ。

    「官」=「権力」というイメージのある日本。
    だから、「官」につくことは、権力におもねったという構図になりやすい。

    政府がすすめる「クール・ジャパン計画」。

    賛成・批判の意見がある。

    本書は、「反発」「批判」「歴史・前史」「海外における実態」「政策」といった論で進む。

    項目だけ見るとよさそうだが、筆者がアニメの専門家だからか、そちらのことばかりで、アニメ文化に疎い自分には「?」だらけだった。

    筆者の言わんとしていることはわかるが、上記のことを差し引いても、本の内容としては冗長、散漫すぎると感じた。

    自国文化を推し進めている国の事例と比較して論じていれば、おもしろかった思う。

  • 主に、クールジャパンの中でもアニメがメインに書かれた印象の本だった。とにかくこの本書で最もいいたかったことは、クールジャパンは官主導ではなく、民主導なのだということだと思う。だから、民間会社は、国の仕事を請けるとかんがえるのではなく、国のリソースを借りて自分たちのやりたいことを実現すると考える必要があるとのことだ。なるほど。
    ただ、国はとりあえず秋元康を議員から外したほうがいいのではないのだろうか。
    ところで、クールジャパンを自分で自分のことをクールというのはクールじゃないという論点のところに、札幌市の地域振興がどうのこうのという話がでてきたのだけれども、それは札幌市民にしかあてはまらない解説な気がする。あくまで自分の所属する『ジャパン』が自分でクールといってるのをクールじゃないと思ってるだけであって、自分とは関係ないところがクールだと言ってもそりゃなんとも思わないんじゃないだろうか。例えば、隣の国の韓国が『クール・コリア』なんて政策をやったとしても日本人は別になんとも思わないだろうし。
    浮世絵の話は面白かった。自分も日本人は浮世絵の価値を分からずに包み紙に使っていたら、それをみた欧米でヒットしたと聞いたことがあったけど、実は万博で日本政府が営業したこともブームの要因だったということだ。そんな時期に日本が万博に出展していたことも驚いた。
    そういえばこの本を読んで、ポケモンはアメリカ進出する前はアメリカではヒットしないと言われていたという話を思い出した。ヒットさせたいならアメリカの嗜好にあわせるべきと言われたものの、そのままだしたら大ヒットしたとか。この本によると、逆にそれがよかったとのことだ(まあ、後付けだけど)。

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