ケンカの流儀 - 修羅場の達人に学べ (中公新書ラクレ)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121505262

感想・レビュー・書評

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  • 著者の凄まじい体験を基に書かれているだけあって、説得力があります。自分自身の経験とかぶる部分も多く、自信がついたというか、まだまだ自分は頑張れそうだと思いました。

  • ケンカの流儀、修羅場に自分を追い込んでそこから脱出しろとかあるが、全体にまとまりがないよもやま話的なエッセイ。
    幾つかメモはしておく。

    カモメのジョナサンを題材に、能力のあるものは他者の肯定的要素を引き出すことで貢献すべき。それで組織が強くなる。

    猫型と犬型。人に着く犬と家に着く猫。上司にひっついて、上司が変わるとシュンとする犬と、会社に食わしてもらっているという猫。

  • 情報の世界は、互酬性ごしゅうせいだ。嬉々ききとして 友情を偽装する情報収集活動 特捜検事「法律はもともとある。その適用基準が変わってくるんだ」店仕舞い 小菅ヒルズ=東京拘置所 若干、応用問題になるが、獄中生活のような非日常的な経験の中にも、取り調べ、公判のような非日常的な部分と、独房内での生活という日常的な部分が混在している。 能動的能力が受動的能力を超えることはない。自分が理解できない内容について話したり、書いたりすることはできないということだ。 「人は易きに流れる」日露戦争は、合理的計算を度外視して突入した戦争だった。犬は人につき、猫は家につく かもめのジョナサン完成版 米国でKindle版のみで上梓じょうし 八日目の蝉 角田光代 小豆島の素麺屋 螺旋状 倉敷 後楽園 岡山バラ寿司 誘拐事件 深刻味 人生を達観 形而上的恐れ 憎しみの脱構築というキリスト教的テーマ 記憶が甦る 和解 創価学会 池田大作 公明党 艱難に勝る教育なし 箴言を紐解きながら 国家主義は宗教 家宅捜索 獄中死 謀略 氷山の一角 プロテスタント教徒 拷問 痛烈に糾弾 傲るなかれ!と戒める 自発的意思によって結合した中間団体 池上彰 日和見主義 死活的 至極もっとも 済州島(チェジュ島)で慰安婦を強制連行 信憑性 挺身隊 新約聖書ヨハネによる福音書 売国 言論封殺の一環 二項対立 修正の余地 打診 リーク 掲載を拒否 情報の漏洩が生じることは稀だ ボディーブロウのように効いてくる 過ちでは改むるに憚ることなかれ イスラム国に対する十字軍 後藤健二 湯川遥菜 72時間 ヨルダン うさぎに角がない 諦念を日本国民に抱かせる イエメンのアルカイダから資金援助を受けている 袂を分かつ 追悼ついとう 唯一神アッラー コミンテルン モスクワ インテリジェンス能力の乖離 包括ほうかつ ウラジーミル・プーチン ウクライナ問題 ベラルーシ 遵守 ドンバスとはドネス炭田の略語 西側はロシアの憂慮を考慮しようとしない 事実上は欧州全体を弱体化させ、その米国への依存度を強めたいということに他ならない ジハーディ聖戦士 しょうび焦眉の課題 ロシアがウクライナのクリミアを併合 プロパガンダ宣伝 恫喝外交 核戦略を周知徹底させる目的 漁夫の利を得る バッファー緩衝地帯 核戦カードを用いた地政学 ウラン濃縮を90%まで進めると広島型の原爆の製造が可能となる SIS英秘密情報部、所謂MI6 イランのように約束を破ることに躊躇せず、平気で嘘をつく国家がある KGBプーチン 国後島 森喜朗 田中眞紀子 シベリア猫のチーコ アテンド アカデミズムに転身 ヨブ記 筆者は土地勘がある釧路か根室に行って、学習塾の講師をやりたいと考えていた。 ルシファー メフィストフェレス 因果応報 試練には意味があると信じられる強さ 超越的な力 時宜じぎにかなっているか洞察 偏狭 ヘーゲル 人間の欲望や刹那的感情 白装束のパナウェーブ研究所 中村うさぎ キリストが十字架にかけられたときに周りにいたのは女性だけ 脳内編集 アウシュビッツ 青酸カリ 修羅場の相対化

  • 最近の佐藤優の著作は質が落ちているように感じる。
    「ヘーゲルは、『偉人は他人を満足させようとするものではなく、自分の満足をねらいとします』と断言する。脂ぎった顔をして、自分の利益しか考えない政治家、社長、編集長などのような人が偉人で、歴史の中で理念を推し進めていくことができると、ヘーゲルは本気で思っている」
    とあるが、これには賛同できない。
    「ヘーゲルは、偉人の人生について、『かれらはおだやかな満足を得ることがなく、生涯が労働と辛苦のつらなりであり、内面は情熱が吹きあれている。目的が実現されると、豆の莢にすぎないかれらは地面におちてしまう』という突き放した見方を示している。ヘーゲル個人としては、自己中心的な偉人と友だちになりたいと思っていないのであろう」
    とあるが、これも納得できない。
    時代を変えるような偉人は、他人のためというより、自己実現欲求に突き動かされて、自分のために行動し続けた人である。しかし、どんな偉人でも最後は一人の人間として死ぬのであり、ヘーゲルはそのことを「豆の莢にすぎないかれら」と表現したのではないかと思う。

  • 人間の弱さが悪を生み、悪は憎しみを生む。悪を突き放して理解する知力と意志力を身につける事により、憎しみから開放され自由となる。著者ならではのキリスト教精神をベースとした箴言は参考になる所はあるが、日常と非日常に修羅場にはギャップがあるし、雑誌連載時にいろんなネタを突っ込んでいるせいか、それをまとめても1冊の書籍としてはやや散漫になってしまったという印象。

  • 同志社大学神学部 教授陣が語学が堪能 英語、ドイツ語、ギリシャ語、コイネーギリシャ語、ヘブライ語、ラテン語、アラム語、フランス語

    ヨーロッパ中世の大学 自由七科(文法学、修辞学、論理学、算術、幾何学、天文学、音楽)の習得に11年、神学の専門科目に16年、計27年かかる

    語学の習得には時間がかかる。毎日二時間。人間はや易きに流れるので、身近な娯楽はしばらく遠ざける
    テレビと小説を捨てた

    MI-5を扱った連続ドラマ spooks

    犬は人につき、猫を家につく

    人間の弱さが作り出してしまう悪からわれわれは逃れることができない。悪は必ず憎しみを生む。悪を突き放して理解する知力と意志力を身につけた人は憎しみから離れることができ、自由になる

    国家は暴走することがある。それを防ぐことができるのは、法律や制度や個人ではない。自発的意思によって結合した中間団体だけが、国家に対抗する力を持つことができる

    自らに責任のない事柄で苦難に遭遇した時は、誰かを恨んだり、自責の念にかられることなく、この試練にはかならず意味があると考え、ひとすら耐える。そうすれば、そう遠くない時期に超越的な力によって救いの手が差し伸べられる

    小林秀雄 人は長所で過つ

  • 憎らしい相手との闘争に巻き込まれた時、どうすべきか?個人や組織レベルの「日常」から、国家レベルの「非日常」まで、各種の修羅場をサバイバルするための極意を伝授する。たとえば「試練に絶望するな」「課せられた命題を見誤るな」「猫になって切り抜けろ」等々。ヘーゲル、池田大作、プーチンら「修羅場の達人」や、著者自身の獄中経験から、究極のノウハウを学び取れ。

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著者プロフィール

1960年1月18日、東京都生まれ。1985年同志社大学大学院神学研究科修了 (神学修士)。1985年に外務省入省。英国、ロシアなどに勤務。2002年5月に鈴木宗男事件に連座し、2009年6月に執行猶予付き有罪確定。2013年6月に執行猶予期間を満了し、刑の言い渡しが効力を失った。『国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて―』(新潮社)、『自壊する帝国』(新潮社)、『交渉術』(文藝春秋)などの作品がある。

「2023年 『三人の女 二〇世紀の春 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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