人生を変える勇気 - 踏み出せない時のアドラー心理学 (中公新書ラクレ 557)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121505576

感想・レビュー・書評

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  • 【概要】
    アドラー心理学の第一人者の岸見一郎先生が個別の66の質問に回答する形式の本。
    個別では短いが、事例別だったりするので、具体的に自分や誰かを想像しながら読み進められる。

    【評価】
    59点(アドラーの難しい本の合間)
    【共有したい内容】
    ・大人になるということは
    「自分が決めなければならないことを自分で決める」
    「自分の価値を自分で決められる」
    「自己中心的な考えから脱却できている」
    ・「怒りは人と人とを引き離す感情」
    ・「対人関係の中に入っていく勇気は自分に価値があると思える時だけもてる」
    ・「どんな時に価値があると思えるかといえば、自分が貢献していると感じられるとき」
    【悪いところ】
    質問に対しての回答が薄いので、実際に何かで解決したいってなったら、それで大丈夫か?ということになってしまう。
    【どういう時に役に立つか】
    自分の考えを整理したいとき
    アドラー心理学での具体的な事例の対応を知りたいとき
    【ターゲット】
    入社2年目以降
    マネジメント層
    経営者
    【自由記述】
    岸見先生の一問一答形式であり、他のアドラー関係の本の補完くらいで読むのがちょうどいい。
    似たような本もあるけど、改めて読むといい気付きがありそう。
    というのも事例の数が多いから。

    【合わせて読みたい】
    嫌われる勇気
    困った時のアドラー心理学

  • 嫌われる勇気と比べてしまうと物足りない。

    寄せられた悩みを対し、アドラーでお馴染みの岸見が答えていく。

    悩みは、似たような事を抱えている人もいるだろうなと思うものが結構多い。

    読んでみて、自分もそうだと思えるものがあるのではないでしょうか。

    その答えで新たな視点を持つことが出来たり、解決になれば良いかと思います。

    一番印象に残ったのは、可能性の中に生きる事を止めるという話。

    悩んでいるのは決断しないから。
    決断しないのは、可能性の中に生きたいから。
    可能性に生きるのをやめて、飛び込めば結果が見える。
    結果が見えて力及ばない事があれば、努力して知識を身につければいい。

    あー、本当に真っ当すぎて心が痛い。

    そうなんだよな。
    そろそろ決断しようか。

  • 後半は、質問コーナーだったので長らく最後まで読んでなかった。

    承認欲求を手放し、自分と向き合う。
    4月から、こどもが、一人暮らしをはじめ、主人と2人暮らしのはずがあっという間に主人が亡くなり、一気に1人に。
    話す相手がいるのは大切だ。
    変えられるのは自分だけとアドラーを読むたび思う。

  • 原因論では、タイムマシンがないので治せない。
    劣等コンプレックス=自分が取り組むべき課題から逃げようとすること=過去の問題を理由にする。
    見かけの因果律=因果関係がないところに因果関係を見出すこと
    どうせ決めるなら、今、決める。決めると後悔するかもしれない。どんな決断をしても必ず後悔はありうる。
    優劣コンプレックス=自分を優位に置きたい、という気持ち。=劣等感の裏返し。
    価値低減傾向=部下の人格攻撃で、相対的に自分の価値を高めようとすること
    断れないのは、自分の人生に責任を負いたくないから。他人に従っていれば、他人のせいにできる。
    部下にありがとうという=部下は貢献感を持てる。
    「同じ川に二度入れない」=慣れてくること。
    嫉妬は、相手をモノと思っているから。自分のおもちゃを取られた、と同じ。
    友情と恋愛の違いは、次を考えるか考えないか。
    他者の共同体感覚を搾取する人=最初から他人の援助を宛にしている人。
    共同体感覚とは、ソーシャルインタレスト=他者への関心。
    努力を誉めないで結果を褒めると、可能性の中に生きてしまう。
    対人関係に入っていく勇気は、自分が価値があると思えるときだけに持てる。貢献しているという事実を伝えるなど、他人の中に入っていける援助を勇気づけ、という。
    自分が必要とされていないと考える老人は、何一つ断らないやさしい老人になるか、がみがみいう批評家になる。

  • 2021年、46冊目です。

  • 悩みに対し、原因を探らず、これからどうしたいかをたずねる。
    さまざまな人の悩みに対し、著者が返答いていくわけだが、やりとりではないので、悩みはネガティブだし、返答も冷たく感じてしまった。でも、読み続けてエッセンスはわかった。自分にどうにもならないことをうじうじ気にしても仕方がないし、自分の承認欲求を満たしたいだけの「エゴ」がないかを振り返るチャンスにもなった。自分がこれからどうしたい?その「未来」にもっと目を向けよう。
    アドラー心理学の考えは好きなので、岸見さんの他の本を読もうと思う。

  • 様々な悩みへの回答集のような作り。
    あなたは大人ですか、との問いにドキッとした。
    親子の関係や恋愛の話など思いあたることも。

  • ●人前で緊張する…緊張すると思ったら、初めから緊張していると言えば気が楽になります。
    ●同窓会が憂鬱…自分を友達と比較して落ち込むのは、自分に価値がないと思い、自分を嫌いになるためです。あなたが参加しなくても誰も気にしていないのだ。
    ●相手と近くなるために褒めるのではない。そのような下心を相手に抜かれると、関係はかえって遠くなってしまいます。
    ●「もしも私がお父さんの考えに従って、お父さんがいいと言う大学に行ったとする。でも4年後にこんな大学に行けなければよかったと私が思ったら、その時、お父さんは私に一生恨まれることになりますが、それでもいいですか」
    ●大人になると言うのは、年齢とは関係がありません。歳を重ねれば自動的に大人になれるわけではないと言うことです。
    ●可能性の中に生きることをやめて、現実に飛び込めば良い。
    ●助けを求められない人は、自分にしか関心がない。できないことをできないと言えなければ、結果的に他人に迷惑をかけてしまう。
    ●叱る事に即効性はあるが、有効性はない。
    ●同じ川には二度入れない…ヘラクレイトス

  • 岸見氏のいつもの内容。異なるのはQ&A形式にしているところか。

著者プロフィール

1956年生まれ。共著書に『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)、訳書にプラトン『ティマイオス/クリティアス』(白澤社)ほか。

「2020年 『自然と精神/出会いと決断』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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