孤独のすすめ - 人生後半の生き方 (中公新書ラクレ)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 66
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  • Amazon.co.jp ・本 (181ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121505859

感想・レビュー・書評

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  • 背ラベル:914.6-イ

  • 回想も大事
    諦めるのも大事

  • 50歳を過ぎたら、働き詰めの人生を振り返り、より良い生き方とは何なのかを考えてみろと。
    定年退職ではなく、心のリタイヤか。
    10年前に読んでおきたかったな…
    知らずに50過ぎて何年もずっと働き詰めで来ちゃったじゃん!
    最近何となく頭と体と心がちぐはぐだったのは、そういうことだったのかな。山登りの頂上は過ぎたのに、それに気づかずに自分に「頑張れ頑張れ!登れ登れ!」と言ってた。知らない間にもう下りの道を歩いてた…みたいな感じ。

    ダウンシフター。スピードは落としても心のトルクは落とさない…いいね!それ好きな走り方かも。
    歩き方か。
    人の一生は青春、朱夏、白秋、玄冬。
    今は白秋の後半くらいかな。

    低成長&高成熟の生き方。
    山登りの醍醐味は下山にあり。楽しむプロセス。
    膝が痛くなるけどな…街でのビールがうまい!
    膝の痛みを何とかしなければ。

    年齢に抗うアンチエイジングじゃなくて、自然の摂理に従うナチュラルエイジング。
    でもトレーニングはしといた方が良さそうだな。

    老害で世間様にご迷惑はかけません。
    孤独を楽しむ生き方というと難しそうだけど、
    自分はどうありたいかの軸を持つことだと思う。
    これから死ぬまでの「在り方」だな。
    補聴器のポルシェの話も面白かった。

    たくさんいい話聞かせてもらいました。
    お寺で説法聞いたみたいだった。
    続編も読んでみよう!

  • いかに孤独と向き合うかの本ではなく、いかに老いるかを考察する本。または社会的問題としての高齢化社会の論考。
    身体の衰え、認知機能の低下、社会からのリタイア...老後の孤独は若い頃のそれとは異なり、場合によっては大変苦しいものになるだろう。自分もそれに対する恐怖心はある。
    諦める=明らかに究める。来し方行く末を想い、自分の現状、今後の見通しをしっかり見極め、次の世代に譲るべきものはちゃんと譲り、なるべく子供の世話にならずに往生していきたいもんである。しかしそうできなくなることも十分ありうる。
    また、人口問題の結果、世代間の格差、対立があり、五木氏は「嫌老感」と呼んでいるが、我々第二次ベビーブーマーが高齢者になる頃には今よりもさら「本格的な嫌老社会」になっているわけで、どのように老いていくかは自分にとっても決定的に重要なことである。「豊かで元気な高齢者」という階級が生じ、若者との間に階級闘争が起こりうる不安にも言及。急激な少子高齢化に日本社会が何の手立ても見出すことなくここまできてしまったことがつくづく悔やまれる...
    今更的なお話もあるが、下山の話、ガラクタの話、回想の話等なるほどーな言及も多く、じっくり考えさせてもらえた。しかし、宗教に対する著者のいいとこどり的な態度では一神教の心理や精神は理解できないだろうなとは感じた。

    「私はこの世界がどう変わっていくのか見ていたい。日本だけではなくアジアが世界全体がこの先どのような変貌を遂げていくのが目撃したい知りたいそのために長生きがしたいと思う」
    「もし自分が少しでも長く生きたいと願っているならばその原動力は一体何かという自問自答は老いの時代を送るためのひとつの糧になり得るのかもしれません」
    「自分の死生観を託せる宗教を見つけ学ぶことは死に対する恐れを振り払う上でかなり有意義なことであるとふと感じます。それは宗教というよりも宗教的な生き方と言った方がいいのかもしれません」

  • p.2020/2/11

  • 孤独のすすめ...と言うよりは、五十歳前後で人生を見つめ直し、生き方や働き方を変えるすすめでしょうか?時代の変化や年齢によって、考え方は変える必要があります。そこを変えないと楽しく生きられません。そんな事は誰もうすうす感づいていますが、本書は五木さんの独特の見解も書かれており、ちょっと思考の幅を広げる事ができました。

  • 私も下山に差しかかった年になったんだな。これからは高齢者ビジネスが良いかも知れない。補聴器のポルシェ、老眼鏡のフェラーリの例えは良かった。これだけの物作りの日本ならば作れると思う。そして技術が高く、そして値段も高く。
    「敬われる」前に、一個の自立した人間として「評価」される存在になりたい。いい言葉だと思います。

  • 山を下る楽しさや、意義を知った。年老いて、無理に前向きにや、前を見ろと言われても死があるだけ。回顧する楽しさ、振り返る喜び。過去の大切なものに囲まれて暮らす喜び。変化に抗うではなく、その中での面白い気づき。自分の感じたことを発せられる機会を持つことが大事なのでは。

  • 18.3.10
    熱中時代に出演

  • タイトルと内容がしっくりこない感じ。日本はこれから「山下り」であり、それに見合った政策なり考え方が必要ってことと、80過ぎた著者自身含め、高齢者の人達は無理して前向きに生きる必要はないことを伝えたいらしい。どのように人生の山下りを楽しむか、ということで、決して山登りはしないということか。

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著者プロフィール

1932年、福岡県生まれ。作家。生後まもなく朝鮮半島に渡り幼少期を送る。戦後、北朝鮮平壌より引き揚げる。52年に上京し、早稲田大学文学部ロシア文学科入学。57年中退後、編集者、作詞家、ルポライターなどを経て、66年『さらばモスクワ愚連隊』で小説現代新人賞、67年『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞、76年『青春の門筑豊篇』ほかで吉川英治文学賞、2010年『親鸞』で毎日出版文化賞特別賞受賞。ほかの代表作に『風の王国』『大河の一滴』『蓮如』『百寺巡礼』『生きるヒント』『折れない言葉』などがある。2022年より日本藝術院会員。

「2023年 『新・地図のない旅 Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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