君主論 (中公クラシックス W 2)

  • 中央公論新社
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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121600028

感想・レビュー・書評

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  • これで『君主論』を読むのは二度目になる。ほかに『君主論』を解説する本も読んだ。やっと腑に落ちた。

    一般的には悪徳の書と言われているが、ビジネスマンに必読の経営書と言えよう。

    やってはいけないことの教訓として以下のことが挙げられる。これらは、現代のビジネスシーンにでも当てはまるのではないだろうか?

    ・自国軍を持たずに、傭兵や他国の支援に頼ること。
     →自社の社員の成長に責任を持てという戒め。
    ・中立すること。
     →戦略のない経営に対する戒め。

    『君主論』を難解にしている理由は、群雄割拠状態のイタリアの歴史にある。日本の戦国時代と同様、中世イタリアも栄枯盛衰が激しい。

    本書は巻末に重要キーワードの索引が設けられており、後から参照するのにとても助かる。例えば、「中立」を探すと、ページを指し示す以外に「決断力のない君主は中立を選ぶ」という要約も載せている。

    のちほど文章を推敲しなおし、再度ブログにアップする予定。

  • 岩波文庫よりもズーーと読みやすい。内容をよく理解できる日本語。
    学術的な関心よりも内容に関心のある人はこちらがオススメ。

  • 目からウロコが落ちまくること請け合いです。含蓄に富む言葉の数々。悩んでる人はもちろん、悩んでいない人にも。人生で、この本に出会えた人は、幸せかもしれない。そうおもわせる内容だと思いました。

  • 1532年に刊行された古典で、基本的に「国の君主とはかくあるべき」という旨で書かれているのですが、現在のリーダーにも当てはまるエッセンスが満載です。
    自分が掲げる指針に対して持つべき矜持、「ヒト」の扱い方など。

    「われわれ人間の自由意思は奪われてはならないもので、仮に運命が人間活動の半分を、思いのままに裁定しえたとしても、少なくとも後の半分か、半分近くは、運命がわれわれの支配にまかせてくれているとみるのが本当だと、私は考えている。」

    時代の変化を先見し、変化に即した方策を用意することで運命の半分は支配できる。
    言うは易しとはいうものの、こんな考えを念頭に置いておくだけでも、人生や運命に対するスタンスや、日々の行動が大きく変わってくるのだろうと思います。

  • 好きなんだよな。

著者プロフィール

一四六九年生まれ。フィレンツェの政治思想家。少年時代より独学で古典教養を身につける。外交・内政・軍事の官僚政治家となり国内外で活躍、様々な型の君主と身近に接する機会を持つ。政変にともなって追放処分を受け、失意の日々に『君主論』を執筆、没後出版された。危機的状況を踏まえた激しい内容から権謀術数に長けた非道な思想家と呼ばれたが、一九世紀になって、同時代のレオナルド・ダ・ヴィンチ同様人間を冷徹な目で観察し科学的に認識した人物として高く評価される。一五二七年没。 一九二八年(昭和三)、東京都生まれ。京都大学文学部卒。京都大学大学院修了。大阪外国語大学教授を経て同大学名誉教授。主な著書に『伊和中辞典』(共編)、訳書にデッラ・カーサ『ガラテオ』、ペトラルカ『カンツォニエーレ(俗事詩片)』、レオナルド・ダ・ヴィンチ『解剖手稿』(共訳)などがある。

「2018年 『君主論 新版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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