- Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121600905
感想・レビュー・書評
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今でも通じる人生の作法が書かれている。
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有名な武士道の指南書ですが、戦闘とは縁のないサラリーマンの処世訓の本として読んでも感じるところが多かったです。
「死ぬことと見つけたり」という言葉だけが独り歩きしている感じの葉隠ですが、内容は日常的なものが多く、決して過激な印象はありません。
むしろ、本書の意外なまでの「優しさ」と西洋では決して出てこない日本的な発想にハッとさせられました。 -
[ 内容 ]
佐賀藩二代藩主鍋島光茂に仕えた山本常朝は、光茂没後、出家し、隠棲してしまう。
そうした常朝を隠棲先に訪ね、談話を聞き取り編集したのは、藩主の祐筆を務めた田代陣基である。
宝永7年(1710年)より六年半にわたって収録された談話は、武士は戦闘者であるという戦国の遺風の落とし子と自己規定し、同時にしたたかな奉公人であらねばならないとする武士道論を説く。
また、さまざまな教訓、古人の遺訓、佐賀藩の歴史、人物評など多岐にわたり、近世の地方武士のもつ多様な文化性を示す。
泰平の時代を生きた武士の処世と知恵の宝庫である。
[ 目次 ]
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☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
「武士道といふは、死ぬ事と見付けたり」江戸時代中期(1710~1716)に、肥前国鍋島藩(佐賀藩)藩士山本常朝の談話を田代陣基が筆録した書・『葉隠』の現代語訳。全二巻のうちの一冊目。
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『葉隠』を読むのならお勧めの一冊。岩波の『葉隠』は文字が小さく現代語訳と言っても現代人にはほぼ古語みたいな文体なので、こちらの方が良いだろう。
ただ、元の『葉隠』から不必要な個所は省いている箇所があるみたいなので(『日本思想体系』に収録されているものと比べた)、これを論文などの底本にするのはやめておいた方がいいかも……?
でも本当に読みやすいのでおすすめです。