- Amazon.co.jp ・本 (438ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122001831
感想・レビュー・書評
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(2013.07.02読了)(1999.11.04購入)
【目次】
第九章 ルテティアの丘で
第十章 東方への道
第十一章 異教の星
第十二章 ダフネ炎上
終章 落日の果て
解説 篠田一士
☆関連図書(既読)
「背教者ユリアヌス(上)」辻邦生著、中公文庫、1974.12.10
「背教者ユリアヌス(中)」辻邦生著、中公文庫、1975.01.10
「聖書の世界」月本昭男監修、光文社文庫、1987.12.20
「プラトン『饗宴』」納富信留著、NHK出版、2013.07.01
*本の表紙より*
永遠のローマよ。日の神は今わが生を見棄てられた! ペルシア兵の槍に斃れたユリアヌスは、皇帝旗に包まれてメソポタミアの砂漠へと消えてゆく。
毎日芸術賞にかがやく記念碑的大作!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
王家に生まれ、激動の生涯をたどったユリアヌスの肖像。一つの大河ドラマとして楽しめた。日本語が美しい。
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最高だった。。。
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あとがきでわかった。叙事詩だね。
でも生の謳歌とかでは哲学皇帝らしく生の存在を
どう探求し議論するか的な文体はよかったが
塩野さんの本にあったユリアヌスの最後の台詞以上を
期待したのでちょっとしりすぼみ。
ちなみに塩野さんのは下の記述。
どうやらわたしにも、人生に別れを告げるときが
きたようだ。わたしは常にわたしに生を恵んでくれた
大いなる自然に相応のお返しをすることを願っていたので
今は、それをできることを喜びに思っている。
哲学では生は苦であり死はそれからの解放故に楽であると
教える。また哲学は死を現世で業績をあげた人に神々が授ける
最後の報償であるとしている。
このあとにも続くけど以前、記述しておいたのはここまで。
うーん、今の勉強したいけどローマに惹かれる〜。 -
ローマ帝国の中期、キリスト教が古代ローマの神々に取って代わる時代にその新しい宗教に抵抗した皇帝ユリアヌスの少年期から始まる歴史ドラマ。少年の成長譚を基本線に置きつつも、腐敗した社会のずる賢さや狂信的な宗教の怖さなどに対する批判、時代の流れに抗うことの難しさなどをテーマに含んでいる。情景描写の1つ1つが精緻で、それらが登場人物の心象風景を見事に映し出している。
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11/8/16
コンスタンティウス帝への反乱。コンスタンティウスが死に皇帝に。ギリシア・ローマ神教の復興。ペルシア遠征。
辻邦正の筆力に圧巻。ユリアヌスの理想を追求する統治法、キリスト教徒の不寛容さ、ペルシア遠征にて船に火を付けた時の追い詰められた気持ちなどが生々しい。 -
2011/08/13読了
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感想は上巻に書きました。
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ローマ帝国の知識が全くない状態から読み始めたものの、とても楽しめた内容であった。
キリスト教がいかようにして普及していったのか。
国と宗教の関係等、今まで考えなかった視点での示唆が多くあった。
とても良書だと思う。 -
通勤時間中に夢中になって読み、駅に着くのが忌まわしく思われた。