宇宙からの帰還 (中公文庫 M 274)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (375ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122012325

感想・レビュー・書評

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  • NASAの宇宙飛行士へのインタビューから、特に精神的、内的な宇宙体験を共有するというもの。
    いろーんな人がいたけど、1番共感、というか信頼できるなーと思ったのは「政治とビジネス」3章目の、宇宙からの帰還後ビジネスマンになった人たち(ジーン・サーナン氏)の話だった。
    でもこういう人ばっかりが集まっても宇宙飛行は完成し得ないんだろうなぁというか、多様な人がいてこその、多様な意見や理論をまとめての成功なんだろうなと思い、NASAでのマネジメント方法を知りたいと思った。
    もとは軍隊からの派生だから上下関係絶対!って感じなのかな。でもそしたら多様な意見はでなさそうだしなぁ。

  • こんなにもワクワクした本は何年ぶり!知的興奮ってこれこれ!

    信じられないくらい興味深く、さすが立花隆。宇宙体験がそのひとの精神世界/宗教観にどういったインパクトを与えるかを紐解くというが、それを語れるのは宇宙飛行士だけである、故に本書は彼らへのインタビューが基調で進む。地球を"個体"として目視したことで、地球のローカル性をリアルに体感した唯一の人々。地球とは宇宙的ローカルでしかない。

    • kame3hoさん
      追記:
      これより面白い本は数冊あったかどうか。
      間違いなく出会えてよかった書籍の一つ。
      心よりご冥福をお祈りします。2021.6
      追記:
      これより面白い本は数冊あったかどうか。
      間違いなく出会えてよかった書籍の一つ。
      心よりご冥福をお祈りします。2021.6
      2021/06/23
    • mktfryさん
      恥ずかしながらあまり読んでおらず、今更ながらですが、読んでみようと思いました。
      恥ずかしながらあまり読んでおらず、今更ながらですが、読んでみようと思いました。
      2021/06/23
    • kame3hoさん
      私の10選に間違いなく入る心から感銘を受けた本です。おすすめです。
      私の10選に間違いなく入る心から感銘を受けた本です。おすすめです。
      2021/06/23
  • 『火星の人』の次に読むと決めていた。宇宙飛行士の精神世界に踏み込んだルポは新鮮である、のに本書は自分が高校生の頃=昭和58年に刊行されていた。米ソのソ連も懐かしい響きだった。アポロ13号の緊迫感は映画のそれを上回った。後半での宗教に関する彼らの考えが素晴らしい。また現代の科学技術の限界に対しても「分からないものは分からない」という真摯な態度も好ましい。

  • 20年前の本だが、book offで発見し読んだ。
    宇宙に行った人の内面的な変化についてインタビューを中心にかかれている。特に重点が置かれているのは神について。神や精神的な事についてまじめに、宗教的・哲学的・科学的に宇宙飛行士が述べている。その中で、宇宙飛行士に共通する意識として、地球への愛情と国家の争いの馬鹿らしさというのが印象的。また神とは宇宙に満ちるスピリチュアルな宇宙生命のようなものという考えはもっとも自分にしっくり来るものであった。手塚治虫の火の鳥の世界観との類似を感じた。

  • 非常に興味深い内容。読むのがしんどい文章。

  • 宇宙飛行士への宇宙体験について、インタビュー等を通してまとめた本です。
    宇宙に行って、考え方が変わった人、何も変わらなかった人、宇宙体験により精神に支障をきたした人など様々な人の話について、知的好奇心をくすぐられながら読むことが出来ました。
    体験や経験が大切だと感じました。自分も山登りが趣味なので、百名山制覇を目標にしようかと思います。

  • 宇宙飛行士へのインタビュー。私たちが「キリスト教」でくくっているものが、アメリカでは全然違うということがわかったり、宇宙飛行士のその後がわかったり。宇宙から地球を見た人たちの貴重な言葉たちだったが、なぜか読んでいると眠くなってしまい、なかなか先に進めなかった。

  • 「宇宙飛行士」という限られた人たちが「宇宙」で得た経験、その後の人生の変化に潰え、インタビューされた作品。前半の科学的説明から後半のスピリチュアル論にいたるまで、興味深く読むことができた。

  • 宇宙は謎めいている。

    謎、その一
    「スペースシャトル内の窓から地球を眺めると、目の前に青く美しい地球が見える。その地球に大きな衝撃と感動を受けた」

    宇宙遊泳から無事地球に帰還したすべての人間が口を揃えてその言葉を吐く。その後の人生を変えるほど強烈な衝動を彼らは体験する。精神的にも大きな影響を受けて伝道師になった者もいる。
    一体何が彼等を突き動かしたのか。
    誰もその自分の心の変容を饒舌に説明することができない。

    謎、その二
    時おりシャトル内で見える「一瞬の閃光」。
    カメラのフラッシュのように白くパッと光るものを誰もが体験する。
    しかし、据え付けられたビデオの中にはその閃光は一切記録されていない。
    頭の中ではこの一瞬の閃光を確かに知覚している。眼の視覚で感じ取り記憶している。間違いなく覚えている。しかし、その現象は一体何なのか、今もってまったく解明されていない。

    宇宙には、人間の理解を超えた「何か」が存在している。その魔力に思わず惹き付けられる。

    知の巨人·立花隆の代表作のひとつ。
    宇宙という未知の世界に足を踏み入れて、神秘の世界に私をいざなってくれた一冊である。

  • 知的好奇心をくすぐられた。読んでいて非常にワクワクする本だった!

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著者プロフィール

評論家、ジャーナリスト、立教大学21世紀社会デザイン研究科特任教授

「2012年 『「こころ」とのつきあい方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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