與謝蕪村の小さな世界 (中公文庫 M 387)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122015487

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  • 与謝蕪村の一番の味わいを一番優れて表現している評論をまとめた本。
    筆者のことを知らず期待してなかったが大当たり。書名と同じ「与謝蕪村の小さな世界」が白眉だが、その前の序の書き出しから秀逸。つまり
    「心になにか屈したものがあるような日、あるいはくたびれてただ呆然と燈火の前にいるような夜、與謝蕪村の句集や画集をとりだしてきてあてもなく眺めるのはいいことだ。」
    蕪村を心底好きな人ならではの文だ。
    それに続く内容は、学者として先達の評も踏まえた上での考察は独りよがりでなく魅力を素直に届けてくれる。細かいことをじっくり味わうように説いているためボリュームはあるが、そういう読み方が蕪村の句には合っていると思う。
    学術的であるゆえにためになったのは「北寿老仙をいたむ」の「へげのけぶり」の解し方。

  • 労作です。
    落ち着きたい年頃に読みたい本です。

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著者プロフィール

芳賀 徹(はが・とおる):1931?2020年。東京大学教養学部教養学科卒、同大学大学院人文科学研究科比較文学比較文化専攻博士課程修了。博士(文学)。東京大学名誉教授、国際日本文化研究センター名誉教授、日本藝術院会員。プリンストン大学客員研究員、京都造形芸術大学学長、静岡県立美術館館長などを歴任した。主な著書に『絵画の領分──近代日本比較文化史研究』(大佛次郎賞)、『文明としての徳川日本──一六〇三─一八五三年』(恩賜賞・日本芸術院賞)、『外交官の文章──もう一つの近代日本比較文化史』などがある。

「2023年 『平賀源内』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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