- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122048119
感想・レビュー・書評
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樹上のゆりかご、と読む順番が逆になってしまったが、十分面白かった。
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話は面白かったけど、世界観に浸れるほどではなかったので。
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まあ、面白かったけど・・・
勾玉イメージで読み始めたので・・・
ちょっと、でも、10代の恋の悩みって大きいか。
現代のその話が少し書き足りないか、
メインがアラビアンナイトだからこんな感じかなあ。 -
読んだのは角川文庫版で、書き下ろし短編もついていたけれど、先に登録があったので、こっちでレビュー登録。
タイトルだけは知っていたけれど、読んだことなかった。
中学生のひろみが、失恋して、もう嫌だと思ったら、アラビアンナイトみたいな世界に飛んでいた。
しかも、最初は首だけ、あとから体も出てくるけれど、もう人間ではなく、魔神族(ジン)になっているという、驚きの設定から始まる。
最初にハールーンが出てきたときは、ラブコメ展開してにでもなるのかと思ったら。
ひろみは納得しないながらもジャニと名付けられて、ひろみを見つけた青年、ハールーンと旅をする。
そのハールーンとの旅も海に出たところで船が難破して離れ離れに。
ジャニは気がつくと砂漠にいて、今度はラシードという男の子と出会い、王国の陰謀に巻き込まれて、ラシードを守ることに。
最後にはまた、ハールーンも出てくるけれど、結局は旅立ってしまう。
ひろみも元の世界に帰るのは、当然だとして、結局、あの世界はどこだったのか、難しい。
シェラザードもひろみ…ううん。
元の世界に戻ったときには数ヶ月経過していたけれど、その間も現実世界のひろみは普通に生活をしていたし。
終わり方は難しかったけれど、途中で悪役は倒される(殺される)けれど、冒険をしている間はとても面白くて楽しくてわくわくした。
やっぱり冒険をものはいいな。
ハールーンと現実世界で会わないかな。
そんなのは夢物語なのか。 -
解説にある通り、思春期の少女の心が詰め込まれている。
なので、おっさんが読んでも色々心情が?なところはあるが、少女の目から見たアラビアンナイトを味わえて面白かった。 -
再読
「少女向けライトノベル」と「女子(=女の子)向けライトノベル」と「少女(むけ、ではなく少女であることが主題な)小説=少女小説」と「ジュヴナイル」と「児童小説」のどこに区切りをつけるかはたいへん難しい
少でも女でも児童でもこどもむ薦められるおとなでもないだけに
ドナルドダックとホーンテッドマンションはぎりぎりゆるせるが
「ヒスを起こす」はかなりどうかとおもうがどうなのだろうか -
まさに王道。
これぞfantasy。
heroはきちんとheroで、heroineはどこまでもheroine。
ほんと、ど真ん中の直球を、迷いもなく投げてくる。
ここまで王道を貫けるってすごいよ。
そんな王道なのにもかかわらず、全く陳腐じゃない。
つまり、文章力が素晴らしく高いのですね。
冒頭から引き込まれて、最後までそのtensionが変わらない。
上品なhumorと繊細な表現が、しっかりとした骨格に乗ります。
その相乗効果が、この上ない満足感へと繋がっていきます
Arabian Nightsを下敷きにした、素敵なお話です。
導入部から、一気にvoltageを上げていく感じ。<blockquote> 失恋して二十二日目の梅雨のさなか、あたしは最低最悪の誕生日を迎えた。
十五歳になった。
最低だと思うのは、小さかったあたしが、「十五歳になると、なにかいいことがある」と思いこんだことを、今も覚えていることだ。そのころ読んだ、アンデルセンの『人魚姫』に感化されたのだと思うけれど。
だって、人魚姫は十五になると、真珠の冠を髪に飾って、カキの貝がらをしっぽに飾って、海の上に出てもよいとお許しをもらうでしょう。人魚姫にかぎらず、たいがいの物語は、主人公がこのくらいの年齢になると、運命の冒険にふみだすことになっている。かなり本好きの子どもだったあたしは、あれこれと読んだあげく、「あたしもきっと、十五になれば何かが開ける」とつたない予想をしたのよね。そのころはまだ、とおい未来のできごとだったから、夢を持つことが出来たのだ。</blockquote>これが、本当にいっちゃん初めの文章です。
もう、ぎゅぎゅぎゅっと心を鷲掴みにされますよ。これは。
本好きで空想癖のあった子ども時代を過ごした人なら、確実に共感できると思う。
きっと、まだ見ぬ世界への扉があるんだって。
そしていつか、その扉が目の前に現れるんだって。
そう思わない夢見る少年少女なんて、いるわけないっすもん。ええ、ええ。
そして物語は、そんな読者たちの期待を裏切らない、素敵な展開へと繋がっていきます。
勾玉三部作から一貫した持ち味である、登場人物たちの魅力は本作でも健在です。
tempoよく、とんとんと波瀾万丈の物語が紡がれていきます。
うん、これがfantasyだよなぁ、と読了後に感じること請け合いです。
fantasyが好きな人なら、きっと満足できるはず。
ほんと、荻原氏の作品は素敵です。素晴らしい。 -
そう展開するのかー!面白かった。
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女子中高生が主なターゲットだと思われるが、誰でも楽しめる。
アラビアンナイトとマザーグースが着想となっている。
主人公としてではなく、魔神として物語に入り込むという設定が面白く、その設定を活かしきっている。