久遠 上: 刑事・鳴沢了 (中公文庫 と 25-12)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122050860

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  • 堂場瞬一、刑事・鳴沢了シリーズ第9巻(上)。
    警視庁西八王子署刑事の鳴沢了は、かつての捜査で知り合った自称ライターの岩隈哲郎という情報屋に情報を提供したいと言われ、青山のピザ屋であっていた。しかしその情報は抽象的なもので、これから詳しい情報を提供したいと言われその日は分かれた。
    翌日早朝、非通知の無言電話で起こされた了は、その後青山署の刑事の訪問を受け、事情聴取されることになる。昨晩会った岩隈が殺害され、その容疑者として任意で情報を聞かれたのだ。
    了は誰かに嵌められたと感じ、かつて捜査で知り合った警視庁公安部の山口(了と同じ西八王子署生活安全課お山口美鈴の父親)に相談をし、夜6時に会うことを約束していた。しかし、待ち合わせ時間に遅れ、山口に電話をするが留守番電話になってしまい、結局会えず仕舞だった。
    了を狙っている人間がいる。自宅近くでは危うくメルセデスに引き殺されそうになる。
    翌日も早朝の電話でたたき起こされた。山口が三鷹で殺害さたのだ。しかも凶器は了の自宅ガレージにあるはずの5kgの鉄アレイだった。この捜査はかつての相棒、萩尾聡子が担当していた。
    追い詰められていく了は、数少ない信頼のおけるかつての同僚たち、同じ部署の相棒である藤田、新潟県警の刑事大西海、新聞記者から小説名に転職した長瀬、かつて警察内部の暗闇である派閥組織、十日会を壊滅させて土岐の同僚であり、現在は退職し静岡の寺で副住職をしている今敬一郎、新潟署の同僚であった現在は探偵をしている小野寺冴などに協力をしたもらいながら、一人事件に立ち向かっていく。
    仲間はいる。かつての上司の水城も了にこれは大きなものが動いているから十分に注意をするようにとアドバイスもくれた。
    上巻はここまで。下巻での事件の展開に期待を持たせる。

  • 最終巻は、関係者の勢揃いの読者の期待に応えつつ、また、読者のハードルが上がるはずということを加味した上で、期待以上の内容だった。
    最後まで読んで良かったと思わせてくれた作品。

  • 今度は、殺人事件の容疑者。
    シリーズを重ねるごとに面白くなってくる。

  • 刑事・鳴沢了シリーズ第10作。

    因縁のある情報屋が殺され、鳴沢に容疑がかけられる。不利な展開のなか第二の殺人が起きて……。

    五里霧中、四面楚歌といった四字熟語がぴったりの状況に陥った鳴沢。そんな彼の力になろうと、過去の作品に登場した面々が集う。シリーズ最終話にふさわしいオールスターキャストの趣。

  • 珍しく追う側でなく、追われる側の鳴沢さん。
    ぼんやりとしか見えない敵が気になります。
    早く先読まないと。

  • 鳴沢死なないで!

             下巻につづく

  • シリーズ最大の緊張感を持ったまま、下巻に続く~。

  • 既読

  • 堂場さんの色々な刑事シリーズの中でこの刑事・鳴沢了は初読。
    シリーズ10なので前後がわからないのが悔やまれる感有。
    だが、現職の刑事に殺人の疑惑がかかり、潔白を証明しようと走り回るという展開は手に汗握ってしまう。

    2012.9.10

  • 【読間の感想】
    シリーズ最終作。
    これで最後だと思うともったいなくて、買ったはいいけどしばらく読まずに寝かせていた本。

    最近読んだ本がことごとく“半分ハズレ”が続き…いい加減安心して楽しめる作品が読みたくなり、ついに手にとってしまった(苦笑)。

    最初の4ページで既に、引き込まれている。やっぱり堂場さんは安心して読める!

    2012.06.29.書。

    【読後】
    続々と登場する、前作までに関わった者たち………、
    相次いで死んでいった、知り合い………、
    見えかくれする、過去の事件の影………、
    これまでに無く追い込まれ、窮地に立たされる主人公………。

    まさに、シリーズ集大成だなという様相。いよいよ鳴沢了のシリーズも最終作なのだと実感が沸いてくる。読み終えてしまうことに寂しさを感じるが、もう止まれない。即下巻へ!!!

    ★4つ、9ポイント。


    2012.07.03.了。

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著者プロフィール

堂場瞬一(どうば しゅんいち)
1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で第13回小説すばる新人賞受賞。警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで意欲的に作品を発表し続けている。著書に「刑事・鳴沢了」「警視庁失踪課・高城賢吾」「警視庁追跡捜査係」「アナザーフェイス」「刑事の挑戦・一之瀬拓真」「捜査一課・澤村慶司」「ラストライン」「警視庁犯罪被害者支援課」などのシリーズ作品のほか、『八月からの手紙』『傷』『誤断』『黄金の時』『Killers』『社長室の冬』『バビロンの秘文字』(上・下)『犬の報酬』『絶望の歌を唄え』『砂の家』『ネタ元』『動乱の刑事』『宴の前』『帰還』『凍結捜査』『決断の刻』『チーム3』『空の声』『ダブル・トライ』など多数。

「2023年 『ラットトラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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