- Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122056459
感想・レビュー・書評
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今より相当に質の悪い酒を飲んでいたことは間違いのない事実であり、作家たちは訳あって飲んでいるのだから、よけいに切なさを感じてしまう。 私は酒を、料理を引き立たせるために飲むものと決めています。 若山牧水の「人の生にたのしみ多し然れども酒なしにして何のたのしみ」は、まったく同感であります。
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故人とな酒の逸話で偲ぶエッセイが多く、読了はしんみりする。有名作家の意外な一面、昭和の文壇の雰囲気などがわかり面白い。
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ディスコに行って、ソファーに肘枕でソファーに横たわり、若い女性の太股を眺める川端康成なんて、想像もしなかった。あのいかつい顔をした、真面目そうな老人からは。そんな、作家を中心とした、出版業界関連の著名人達の、酒にまつわるエピソードが描かれている。ここに取り上げられるということは、当時の文壇、出版業界ではそれなりの評価を得ていたのだろうが、学生時代を含めて、初めて見る(聞く)名前も多かった。アカデミズムとマスコミという世界の違いか、単なる自分自身の知識不足か。ウィキペディアには、記述があった。そして、エピソードを書いた者の多くも現在では故人となった者が多くなった。
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酒にまつわるエッセー。40人近くの作家のオムニバス。錚々たる昭和の作家が顔を揃える。それぞれに強烈な個性と酒臭さを放つ。アルコールもないのに存分に酔いしれた。
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むずかしい。昔の文学者、そんなに知らなくて、自分の無知を知った。しかし、戦後の酒のエピソードには、しみじみ。