金雀枝荘の殺人 (中公文庫 い 74-20)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 577
感想 : 54
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  • Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122058477

感想・レビュー・書評

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  • 目次の直後に、館の見取り図、そして家系図、多数の登場人物一覧。いいぞいいぞ、ミステリはこうでなくっちゃ。2年前に起こった6人連続殺人事件はリレー型。つまりAがBに殺された後、BがCに、CがDにと続き、最後のFを殺した7人目のGは密室の館から跡形もなく消えていた。しかも6人の被害者は、狼に狙われた7匹の子やぎと同じ場所で死んでいた。グリム見立て型大量殺人だぁ\(^-^)/。といっても仕掛けは簡単なので、早めにわかっちゃう。最後に残されたのは動機なんだけど、これはヒントが少なめで、どっちにも倒せるなぁ。最後がハピエンなのと、序章に戻ってストーリーが完結する趣向は楽しいんだけど、トリックとしてはちょっと不完全燃焼。タイトルの金雀枝(えにしだ)が事件の核心を突いてないのも惜しい。初期1990年頃の新本格っぽいのは確か。

  • 記録

  • 舞台となる館、登場人物の背景など私は好みだったしすごく読み進められる系だった。
    根拠が弱かったり納得いかないところも結構あるけど、全体的にはまとまってて面白い。

  • とにかく読み易いし、私にとっては、絶妙なミステリ具合とストーリーで好印象。

    今のところ、見立て殺人の中では一番かな

  • 最初はとっつきくかったけど、読み進めていくうちに引き込まれる。
    恐怖感が丁度よかった。

  • 4-

  • 一年前の事件と現在の事件があるため登場人物が多いうえ、名前にクセがあるので、読み慣れるまでが辛かった。
    中盤から終盤にかけての怒涛の展開は読みごたえがあるが、予想の範囲を超えない程度。
    館ものという印象はあまりない。

  • 20191023

  • 館もの、クローズドサークルミステリ
    ドイツ風の古い洋館
    異国から嫁いだ若き女性
    グリム童話の見立て
    繰り返される惨劇
    仕立ては王道の展開がてんこ盛りとはいえ、本格の論理主体構成ではなく、ふわっとおとぎ話風
    著者によるとリドルストーリーを目指して練り直したネバーエンディングストーリーだとか

    設定はまだ携帯電話の普及前…携帯あったらあっさり解決しそうな感はある

  • 館ものミステリ。ドイツ風の洋館で大昔に起きた事件と、一年前に起きた一族六人殺し、その真相を探るべく集まった一族の兄妹たち。謎めいた序章が読了後は終章に昇華する構成美が美しい。複雑な状況と登場人物の多さで情報過多なところがあるが、かなり読みやすい。推理の過程は鮮やかで、印象的。豊富に登場させた本格のガジェットの使い方がやや甘いのと、意味ありそうでいて放置したままの伏線や違和感が多いのが玉に瑕ではある。ロジカルな本格ものではないが、ストーリーの組み立て方や描写が非常にうまく飽きさせない面白さがある。

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