今古探偵十話 - 岡本綺堂読物集五 (中公文庫 お 78-5 岡本綺堂読物集 5)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122059689

感想・レビュー・書評

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  • 続刊をいまかいまかと毎回心待ちにしている岡本綺堂読物集。毎度山本タカトの表紙&口絵も麗しい5冊目がやっと出ました!

    今回は探偵十話とはいえ、怪談・怪奇もののエピソードのほうが多かった印象。「馬妖記」「麻畑の一夜」など、謎の怪獣(文字通り怪しい獣という意味の)が登場するものの、結局正体はわからなかったり、「雪女」とかもう、まんまそのものが出てきて人間では対抗できません。

    どれも一筋縄ではいかないヒネリがあって面白かったけど、中国が舞台の「女侠伝」は前半の幽霊譚から意外などんでん返しがあってとくに良かったです。

    ※収録作品
    「ぬけ毛」「女侠伝」「蜘蛛の夢」「慈悲心鳥」「馬妖記」「山椒魚」「麻畑の一夜」「放し鰻」「雪女」「平造とお鶴」付録「その女」「三国の大八」

  • 時代も国もさまざまな探偵趣味の物語十話。
    時代も国も様々な物語を一人一話ずつ、解決したものもあれば謎のまま終わるものもあり。もやもやとしたものが残りながらもこのもやもや感が普通の人たちが語るリアルさを強めます。
    表紙絵、口絵の雰囲気もとても良く、内容共々楽しめました。

  • 古今東西、探偵趣味の横溢する短篇拾遺集。

    今回も面白く読ませていただきました。
    霊鳥の飼育を巡る確執から、何とも悲しい結末の「慈悲心鳥」。謎の“海馬”騒ぎと、その裏で起こった痴情の縺れが滑稽な「馬妖記」が印象に残りました。

  • 収録作品は、
    今古探偵十話: ぬけ毛/女俠伝/蜘蛛の夢/慈悲心鳥/馬妖記/山椒魚/麻畑の一夜/放し鰻/雪女/平造とお鶴、
    附録: その女/三国の大八。

  • 本屋で見かけ、ジャケ買いしてしまいました。
    着物の知的眼鏡(伏し目がち)は卑怯だ!
    他の巻も買います。

著者プロフィール

(おかもと・きどう)1872~1939
東京生まれ。幼少時から父に漢詩を、叔父に英語を学ぶ。中学卒業後、新聞、雑誌の記者として働きながら戯曲の執筆を始め、1902年、岡鬼太郎と合作した『金鯱噂高浪(こがねのしゃちほこうわさのたかなみ)』が初の上演作品となる。1911年、二代目市川左團次のために書いた『修禅寺物語』が出世作となり、以降、『鳥辺山心中』、『番町皿屋敷』など左團次のために七十数篇の戯曲を執筆する。1917年、捕物帳の嚆矢となる「半七捕物帳」を発表、1937年まで68作を書き継ぐ人気シリーズとなる。怪談にも造詣が深く、連作集『三浦老人昔話』、『青蛙堂鬼談』などは、類型を脱した新時代の怪談として評価も高い。

「2022年 『小説集 徳川家康』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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