今古探偵十話 - 岡本綺堂読物集五 (中公文庫 お 78-5 岡本綺堂読物集 5)
- 中央公論新社 (2014年6月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122059689
感想・レビュー・書評
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続刊をいまかいまかと毎回心待ちにしている岡本綺堂読物集。毎度山本タカトの表紙&口絵も麗しい5冊目がやっと出ました!
今回は探偵十話とはいえ、怪談・怪奇もののエピソードのほうが多かった印象。「馬妖記」「麻畑の一夜」など、謎の怪獣(文字通り怪しい獣という意味の)が登場するものの、結局正体はわからなかったり、「雪女」とかもう、まんまそのものが出てきて人間では対抗できません。
どれも一筋縄ではいかないヒネリがあって面白かったけど、中国が舞台の「女侠伝」は前半の幽霊譚から意外などんでん返しがあってとくに良かったです。
※収録作品
「ぬけ毛」「女侠伝」「蜘蛛の夢」「慈悲心鳥」「馬妖記」「山椒魚」「麻畑の一夜」「放し鰻」「雪女」「平造とお鶴」付録「その女」「三国の大八」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
時代も国もさまざまな探偵趣味の物語十話。
時代も国も様々な物語を一人一話ずつ、解決したものもあれば謎のまま終わるものもあり。もやもやとしたものが残りながらもこのもやもや感が普通の人たちが語るリアルさを強めます。
表紙絵、口絵の雰囲気もとても良く、内容共々楽しめました。 -
古今東西、探偵趣味の横溢する短篇拾遺集。
今回も面白く読ませていただきました。
霊鳥の飼育を巡る確執から、何とも悲しい結末の「慈悲心鳥」。謎の“海馬”騒ぎと、その裏で起こった痴情の縺れが滑稽な「馬妖記」が印象に残りました。 -
収録作品は、
今古探偵十話: ぬけ毛/女俠伝/蜘蛛の夢/慈悲心鳥/馬妖記/山椒魚/麻畑の一夜/放し鰻/雪女/平造とお鶴、
附録: その女/三国の大八。 -
本屋で見かけ、ジャケ買いしてしまいました。
着物の知的眼鏡(伏し目がち)は卑怯だ!
他の巻も買います。