- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122064539
感想・レビュー・書評
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吉田茂と吉田健一という、全く正反対に見えるこの親子はどういう関係なのか?気になってました。
前に見たNHKのドラマでは、父親の後妻?のことで不仲という設定でしたが、この本に収録された息子健一が書いたエッセイや、親子対談を読む限りでは、引退して余裕のできた父と、成長した息子のいい関係といった感じで微笑ましいです。
また、読書好きとしては、吉田茂の本の趣味を伺えるのも楽しいです。意外と軽い読み物も好きだったようで、蔵書には「ジーヴス」のシリーズもあったりして、「小説にはユーモアが大事」と言っていたというのは、なんだかうれしかったです。
また、親子対談では政治の話も多く、今でも通用する部分もあると思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
230630029
父である吉田茂のことを家族の視点から描いている。このような親子関係もあるのだなと感じた。 -
予想外に、(勝手にタイトルだけで借りた)政治の言葉出てきて、わー読めるかなと思ったけど、最後まで読んでよかった。泣いちゃった。なんだか。父のことだった。
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ワンマン宰相はワンマン親爺だったのか。長男である著者の吉田茂に関する全エッセイと父子対談「大磯清談」を併せた待望の一冊。吉田茂没後50年記念出版。
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2018年1月23日に紹介されました!
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戦後の内閣を長年にわたり率いた宰相吉田茂をその息子吉田健一からみた随想録及び大磯で行われた対話集からなる。 政策において言っていることはシンプルで分かりやすく、現代にも通用する内容である。 一つひとつを実現するのに平時の日本ではきわめて多くの時間をかけていることを改めて思い知らされる。
この親子は独特の関係性というか、やはり父親が宰相であったために近づきがたい時期も長かったのだろう、やり取りの言葉遣いも一定の遠慮を含んでいるようであるが、 対話の内容自体はとても興味深いものだった。
そもそも、これまで吉田健一の著作に親しんできたが、父である吉田茂に言及したものはほとんどなく、勝手に不仲なのだろうと解釈していたのだが、この本で大きく見方が変わった。息子は父の信奉者であり擁護者であったのだと。 -
吉田健一が父親である吉田茂について書いたエッセイに、父子対談を合わせた1冊。
膨大なエッセイを遺した吉田健一にあって、吉田茂についての文章はかなり少ないのに驚いた。なんやかんやでもう少しあると思っていた。
現在、余り目にする機会が無い『大磯清談』が手軽に入手可能になったのは有り難い。
新装版や再編集版はある意味、コレクターズアイテムのようなものだと思うのだが、没後40年でもあることだし、もう少し色々と出て欲しいなぁ……。