死香探偵-連なる死たちは狂おしく香る (中公文庫 き 40-10)
- 中央公論新社 (2019年2月22日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122066939
作品紹介・あらすじ
人気作家のサイン本に1冊だけ付いた甘いチョコレートの死香。慰安旅行先の旅館で遭遇したセロリの香りと消えた死体。死香を「食べ物」の匂いに変換する潤平と、分析学のエキスパート・風間は不審な事件を次々と〈嗅ぎ解く〉が、バナナの甘い香り漂う殺人現場で風間に異変が。容疑者の謎の美女に過剰反応し、潤平を初めて現場から遠ざけて? 文庫書き下ろし
感想・レビュー・書評
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死臭を食べ物の香りとして感じ取る、それも極めて鋭敏な臭覚を持つ潤平。その代わりにその食べ物が悪臭と感じるようになってしまう。今回も、どんどん食べられるものが無くなっていく。かわいそうとしか言いようがない。しかし、人が亡くなることを悲しみ、それ以上の死者を増やすまいと思い悩み、奮闘する。死臭を死香と呼び、その研究に邁進する風間も潤平に影響されていく。そして、潤平の心と体を気遣うのだ。二人の心の交流がこのシリーズの要だろうが、BL風にはなってもらいたくないものだ。
最後の第4話で強敵が現れ、これからの脅威になっていきそうである。次回も期待しよう。
1話ごとの頭にある風間のカットが最高だね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
死香探偵二冊目。少しずつ謎の准教授 風間由人の姿が明らかになる。ワンパターンのような気もするが、3冊目を読まないと何とも中途半端なので、次を読んで見ようかと思う。
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死香探偵、第二弾、4編。
死香(死者が放つ香り)を『食べ物』の匂いに変換する潤平と、香りの分析学のエキスパート・風間准教授。2人が嗅ぎ解く新たな謎は?
人気作家のサイン本に付いた甘いチョコレートの死香、そして、慰安旅行先の旅館で出会ったセロリの香り、などなど。
今回は、第3話で、謎の美女が登場。何故か風間准教授は、この事件から手を引くという、なぜ?
この美女は、まさかの...
そして、第4話では、潤平と同じ能力を持つ人物が登場。しかし、彼は、食材ではなく、花の香りを感じるという。その香りを嗅ぐために、なんと...
ますます面白くなりますね。 -
喜多さんの作品大好きです。
前作だけで終わりかと思っていたので、続きがあることが嬉しいです。登場人物も増えてますます楽しみです。 -
シリーズ第2弾。
特殊清掃の仕事のせいで、死臭を食べ物の香りに、
逆に、その食べ物を悪臭と感じてしまう厄介な体質に
なった潤平と、実は大企業の御曹司で、分析フェチの
イケメン准教授:風間由人が死香を頼りに殺人事件の
捜査に協力していくというお話。
・歪んだ愛が招く死は、ほろ苦い香り
・湯煙に霞む死は、青葉の香り
・鮮やかな香り、自由の彼方の死より来たる
・安らかな死は蠱惑的な香り
以上、4編を収録。
やはり読みやすい。テンポがいい上に、死香に関わる
状況が色々あって興味深い。
ニオイという目に見えないもので犯人を特定していく
過程が楽しくてしょうがない -
シリーズ第二弾
二人の信頼関係が深くなっていいコンビになっていくのが嬉しくなる。
キャラクターも推理する思考もドラマ向きではないかなー。潤平くんは西畑大吾くんにしか思えなくなってる!
短編構成で持ち歩きする一冊におすすめです。 -
一話完結なので相変わらず読みやすい。
BLっぽさも相変わらずで個人的にはもっとやってほしい!!笑
新しい月森というキャラが出てきたことによって、「死香」というものが苦痛だけを生むものでなく反対の快楽にさえなりうるという可能性が示されたのが面白い。
潤平と風間の関係も徐々に心の距離が近づいたような…。
潤平から風間へは信頼と人間性に惹かれてるけど、風間の潤平へは研究材料から人間としての興味になっていってる雰囲気がうっすら出始めてるような気がする。 -
死香探偵第二弾。
前作同様、風間と潤平のコンビが死香を頼りに殺人事件を解決していく話が集まった短編集です。
死香を花の香りに感じる敵が登場し、今後の展開を期待させる終わり方でありましたが、少しBL要素が強くなってきているのが残念でした。 -
二巻目から読んでしまったけど連作短編なので何とかなりました。
死香という珍しい感覚を扱っていて面白かったです。
謎解きという感じではないのですが、キャラもたっていてなんだか期待を持たせる二人の関係もあって楽しい。食べ物を徐々に食べれなくなってしまうという副作用が大きすぎるので、早めに何とかしてあげて欲しい。