冷たい檻 (中公文庫 い 133-1)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 1191
感想 : 77
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  • Amazon.co.jp ・本 (595ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122068681

感想・レビュー・書評

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  • ●多視点の描写とよくわからない不穏さはさすが。
    ●しかし、ラストに一気に幕引き、回収の感じが否めない。バタバタすぎて…
    ●まあなあ…風呂敷広げすぎな気もするけれど、ここまで広げてくれないと話が小さすぎるし…
    ●政官財はもう少しリアルに描いてくれないと、それに詳しいと冷めちゃうんだよなあ…

  • とある田舎町で、警官の失踪事件が起こり、調査に入る主人公。その町には、老人介護、児童養護、犯罪少年支援の複合施設があり、経営は中国のグローバル企業で、寂れたショッピングモール跡地で拡大を狙っている。政治家、ブローカー、、そして施設内で噂される新薬の違法な治験。そして凄惨な殺人事件が起こる。一体真実はどこにあるのか?
    かなり複雑に伏線を張り、最後まで飽きさせないところはさすが伊岡瞬さん。しかし結末は意外にシンプルでチープと感じた。人物描写も全員軽めで、あまり感情移入出来なかった。

  • 犯人が以外過ぎてあり得んやろ!と思ったけど、社会問題としてはあり得る。伊岡瞬も面白い!

  • ちょっと濃かった。
    相変わらず伊岡瞬の作品は重くて濃い気がする。

  • 北陸の過疎の村で起こった駐在失踪事件。
    追っている内に村内にある、中国の製薬会社が経営する総合養護施設の存在に行き着く。
    過疎化、地方政治、高齢者養護、児童養護、犯罪者の更生。日本社会の抱える問題の全てが詰まっている。
    面白い。

  • はじめて警察小説を読み切った。
    他の人のレビューで多く見受けられる作中の
    語り手の視点の多さは自分としては、そこまで
    読みにくいというマイナスな印象は感じず、
    むしろ登場人物の明白な個性のおかげか
    あまり混乱することなく読み進むことができ、
    多くの異なった立場から事件の容貌が段々と
    明らかになっていく様子は痛快で、
    複雑な事件の内容を大分わかりやすく理解できた
    と思う。

    物語の結末としては、確かにもう一つというか、
    もっと大きな展開、裏切りがあってもよかったとも
    感じるが、よく言えばシンプルで読みやすい
    スマートな終わり方であったのだろう。

    はじめて読んだ警察小説であったが、その面白さ
    を知ることができ良かったと思う。
    機会があれば作家の別作品も読みたいと思う。

  • ストーリーはまぁ普通。他のレビューにもあったけど登場人物が多すぎて誰だっけ?ってなる事が多々あった

  • 個人的には好きな作品。
    警察小説だが読みやすく、展開が予想しやすいので物足りなさもあるかも知れないが、タウンの闇がよく描かれていて引き込まれた。

  • 北陸の岩森村にできたショッピングモール。過疎のためほぼ閉鎖状態。その中で払い下げられた「かんぽの宿」にできた児童養護、青少年更生、老人介護の3部門と病院まで併設されたセンターで、警官や老人の行方不明など、調査官がハードボイルド調で調べる話で、面白かったが、やや厚い本でちょっと、中だるみ感があったような。

  • 中盤からラストまでの時間があっという間に過ぎていた。実時間も2日なんだと驚きました。内容の濃い作品です。序盤の登場人物が中々覚えられなかったのですが、物語自体が序盤はゆっくり進み、ようやく揃った頃からの事件の多さに構成がしっかりしている印象がありました。ラストの息子との再会が良かったなぁと思いました。

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著者プロフィール

1960年東京都生まれ。2005年『いつか、虹の向こうへ』(『約束』を改題)で、第25回「横溝正史ミステリ大賞」と「テレビ東京賞」をW受賞し、作家デビュー。16年『代償』で「啓文堂書店文庫大賞」を受賞し、50万部超えのベストセラーとなった。19年『悪寒』で、またも「啓文堂書店文庫大賞」を受賞し、30万部超えのベストセラーとなる。その他著書に、『奔流の海』『仮面』『朽ちゆく庭』『白い闇の獣』『残像』等がある。

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