新版-嵐の中の北欧-抵抗か中立か服従か (中公文庫 た 14-5)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122072619

作品紹介・あらすじ

激動の第二次大戦中、独ソの狭間で、北欧の小国はいかに生き延びたか。大国ロシアに対し勇壮な抗戦を繰り広げたフィンランド、ドイツに屈辱的な譲歩を重ね中立を保ったスウェーデン――その地政学的重要性によって大国に翻弄され続けた北欧四国の苦闘の歴史を、『物語 北欧の歴史』著者がドラマチックに綴る。〈解説〉岡崎久彦〈新版解説〉大木毅

感想・レビュー・書評

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  • 北欧4ヶ国の第二次大戦前後における身の処し方を追う。大国独ソの狭間にあって、フィンランドはソ連、デンマークはドイツの圧迫を直接受け多くの血が流れたが、スウェーデンとノルウェーは比較的その災いが間接的だったのも、地勢という宿命のなせる業。軍事力の乏しい国が、国を護るとはどういう事なのか、この古い著作が新刊されたのは、似た条件を持つウクライナの戦争を受けたものと思しい。高度な福祉国家で平穏なイメージのある北欧が、生き残りをかけて時に戦火を交え、時に抵抗運動を燃え上がらせ、時に妥協してきた経緯などは、一般には知られざる一面と言え、旅行前などに一読の価値あり。

  • 激動の第二次世界大戦中、大国独ソの狭間で北欧の小国はいかに生き延びたか。その苦闘の歴史をドラマチックに綴る。〈解説〉岡崎久彦〈新版解説〉大木 毅

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著者プロフィール

1928年北海道室蘭市生まれ。中央大学法学部卒。外務省語学留学生(ストックホルム大学)、外務省北欧担当官(この間NHK国際放送〔北欧向け〕顧問)。在スウェーデン、デンマーク大使館一等書記官、宮内庁式部官、駐イスタンブール総領事を歴任。北海道東海大学教授(国際政治および日本外交史)、東海大学教授(北欧政治・外交および北欧社会研究)。この間大阪外国語大学、立教大学非常勤講師。1999年退任。現在、北欧文化協会理事長。
〈主な著書〉
『白夜の国々』(中公新書 1985)、『物語 北欧の歴史』(中公新書 1993)、『北欧の外交』(東海大学出版会 1998)、『北欧を知るための43章』(明石書店 2001)、『福祉国家スウェーデンの闘い』(中公新書 2001)、『物語スウェーデン史』(新評論 2003)、『バイキングと北欧神話』(明石書店 2005)ほか多数。

「2006年 『北欧悲史 悲劇の国王、女王、王妃の物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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